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Fivetranとは?広告データ統合でできること・料金・始め方

佐藤 恒株式会社INVOX 代表取締役 CEO

Google広告、Meta広告、Yahoo!広告、TikTok広告など、複数の広告媒体を運用していると、媒体をまたいで成果を比べるだけでも手間がかかります。

媒体ごとの管理画面からCSVを書き出し、スプレッドシートに貼り付け、日付やキャンペーン名の表記をそろえる作業を、毎週・毎月繰り返すことになります。

さらに、広告の成果をCV数ではなく商談や受注で評価しようとすると、HubSpotやSalesforceなどのCRM・SFAのデータとも突き合わせる必要があり、手作業ではすぐに限界が来ます。

こうしたデータの収集を自動化するツールの1つが「Fivetran」です。

本記事では、マーケターの視点で、Fivetranでできること・できないこと、料金の仕組み、向いている場面と、Google広告のデータをBigQueryに取り込むまでの手順を、2026年10月時点の公式情報をもとに解説します。

Fivetranとは

Fivetran(別タブで開く)は、広告媒体、CRM・SFA、SaaS、データベースなどのデータを、BigQueryなどのデータウェアハウスへ自動で転送するデータ統合ツールです。

2026年10月時点の料金ページでは、Standardプランで700以上のコネクタ(データの取得元ごとの接続部品)が使えると案内されています。

マーケターの視点で言えば、「広告やCRMのデータを自動で1か所に集め、分析しやすい状態にするツール」です。たとえば次のようなデータを、画面上の設定だけで定期的に取り込めます。

  • Google広告・Meta広告・TikTok広告などの広告データ
  • HubSpot・SalesforceなどのCRM・SFAのデータ
  • ShopifyなどのECのデータ
  • 各種SaaSや自社のデータベースのデータ

なお、Fivetranは2026年6月1日にdbt Labs(データ変換ツール「dbt」の開発元)との合併を完了し、「Fivetran + dbt Labs」として事業を行っています(Fivetranのプレスリリース(別タブで開く))。

後述するAd Reportingのデータモデルも、dbtで書かれたパッケージです。

自前でAPI連携する場合との違い

広告媒体やCRMのデータを自前で取り込むには、APIの仕様の確認、認証、データの取得、エラーへの対応、定期実行の仕組みづくりが必要です。媒体のAPIは仕様が変わることもあり、保守にも手がかかります。

Fivetranでは、こうした部分をFivetranが担います。たとえばGoogle広告であれば、Customer IDを入力し、広告アカウントへのアクセス権を持つGoogleアカウントで認証するだけで、取り込みの設定が完了します。

具体的な手順は、後述の「Fivetranの始め方」で解説します。

Fivetranで広告データについてできること

全体像は次のとおりです。広告媒体やCRMのデータはFivetranでBigQueryに取り込み、GA4とSearch ConsoleはGoogleの公式機能でBigQueryに直接書き出します。

Google広告・Meta広告・TikTok広告・Yahoo!広告・HubSpot・SalesforceのデータをFivetranでBigQueryに取り込み、Looker StudioやClaude・ChatGPTで可視化・分析する構成を示した図

データごとの取り込み方法

複数の広告媒体のデータを自動で集める

主要な広告媒体の多くは、Fivetranのコネクタで取り込めます。2026年10月時点の対応状況は次のとおりです。

媒体 Fivetranのコネクタ
Google広告・Meta広告・TikTok広告・Microsoft広告・LinkedIn広告など ◎
標準のコネクタで取り込める
Yahoo!検索広告・Yahoo!ディスプレイ広告・LINE広告 ○
Liteコネクタ(別タブで開く)で取り込める

◎:優れている ○:十分

Liteコネクタは、媒体のAPIをもとに、特定の用途に絞って作られたコネクタです。標準のコネクタと比べて取得できる範囲が狭い場合があります。

料金は標準のコネクタと同じくMARにもとづく従量課金です。

一度設定すれば、データは指定した間隔で自動的に更新されます。媒体別・キャンペーン別・日別の成果を、管理画面を開かずに同じ場所で確認できるようになります。

当社が支援した株式会社Techouse様では、取り込みを自動にしたことで、朝会の1時間ほど前に誰かが出社して数字を更新する必要がなくなりました。空いた時間は、ダッシュボードでの分析や広告費の配分の見直しに充てています(「毎朝1時間の広告データ取り込みを15〜20分に(別タブで開く)」)。

Ad Reportingのデータモデルで媒体横断のテーブルを作る

広告データは媒体ごとに項目名や粒度が異なるため、集めただけでは横断して比較できません。

そこで役に立つのが、Fivetranが公開しているAd Reporting(別タブで開く)のデータモデルです。

公式ドキュメントでは、2026年10月時点で次の内容が示されています。

  • 対象の媒体:Google広告、Facebook広告(Meta広告)、TikTok広告、Microsoft広告、LinkedIn広告、X(Twitter)広告、Pinterest広告、Snapchat広告、Reddit広告、Amazon Ads、Apple Search Adsの11媒体
  • 作られるテーブル:アカウント・キャンペーン・広告グループ・広告・キーワード・検索語句・URLなどの粒度で、媒体をまたいでまとめたテーブル
  • 共通の指標:費用・クリック・表示回数・CV
  • 使い方:Fivetranの画面からQuickstartのデータモデルとして追加するか、dbtのパッケージとして自社のdbtプロジェクトに取り込む

Yahoo!広告とLINE広告は対象外のため、これらを組み合わせる場合は、統一テーブルの形に合わせるSQLを自社で書く必要があります。

媒体ごとの対応状況と統一テーブルの作り方は、「広告の媒体横断分析をAIで行う方法(別タブで開く)」で詳しく解説しています。

CRM・SFAのデータと組み合わせて商談・受注まで評価する

Fivetranは、HubSpotやSalesforceなどのCRM・SFAのデータも取り込めます。広告データと同じ場所に集めておけば、広告経由のリードがその後どうなったかまで追えるようになります。

  • 媒体別の商談化率
  • キャンペーン別の受注率
  • 媒体別の商談獲得単価
  • チャネル別の売上への貢献

BtoBのマーケティングでは、CV数だけで施策を評価すると判断を誤ることがあります。CPAは高く見えても商談化率や受注率が高い媒体もあれば、CVは多くても商談につながらない媒体もあります。

広告とCRM・SFAのデータをつなげることで、事業の成果に近い指標で広告を評価できます。

BIツールや生成AIから参照する

データウェアハウスに集めたデータは、Looker Studio(2026年10月時点の名称は「データポータル」)などのBIツールのレポートや、ClaudeやChatGPTによる分析にそのまま使えます。

AIに日本語で依頼して集計させる方法は、「ChatGPTでGoogle広告を分析する方法(別タブで開く)」と「広告の媒体横断分析をAIで行う方法(別タブで開く)」で紹介しています。

Fivetranでできないこと・注意点

対応していない媒体は別の方法で取り込む

すべての広告媒体がFivetranのコネクタに対応しているわけではありません。対応していない媒体は、媒体のAPIを使って自社で取り込む仕組みを作るか、手作業で取り込む必要があります。

運用している媒体が対応しているかは、使い始める前にコネクタの一覧(別タブで開く)で確認してください。

データの定義や分析の設計は自社で決める

Fivetranはデータを集めて整えるツールであり、使い始めればすぐに分析用のダッシュボードが完成するわけではありません。次のような点は、自社で決める必要があります。

  • 媒体名やキャンペーン名の表記をどう統一するか
  • CVの定義を媒体間でどうそろえるか
  • 広告費と売上を、どの粒度で突き合わせるか
  • CRM・SFA上のリードソースをどう整理するか

媒体横断の比較でそろえておくべき定義は、「広告の媒体横断分析をAIで行う方法(別タブで開く)」の「統合の前にそろえておく定義」で整理しています。

データの保管先が別に必要

Fivetranはデータを転送するツールのため、転送先となるデータウェアハウスを別に用意します。

BigQueryを使う場合、FivetranはBigQueryのサンドボックスに対応していないため、Google Cloudのプロジェクトで課金を有効にする必要があります(Fivetranのセットアップガイド(別タブで開く))。

Fivetranの料金と無料プラン(2026年10月時点)

料金の仕組みは変更されることがあります。

以下は2026年10月時点の料金ページ(別タブで開く)と料金のドキュメント(別タブで開く)にもとづく内容です。契約の前に最新の情報を確認してください。

MAR(Monthly Active Rows)による従量課金

Fivetranの料金は、データの取り込み量に応じた従量課金です。取り込み量はMAR(Monthly Active Rows)という単位で測ります。

MARは、その月に転送先へ同期された行の数で、同じ行が月内に何度更新されても1行と数えます。

  • 数えるもの:新しく追加された行と、更新(削除を含む)された行
  • 数えないもの:変更のない行、コネクタを設定したときの最初の一括取り込み(初回同期)

料金はコネクタごとではなく、接続(Connection)ごとに計算されます。有料プランでは、月のMARが1〜100万の接続に、1接続あたり5ドルの基本料金がかかります。

新しく作った接続は、14日間は無料で使えます。

無料プランの範囲

無料プラン(Free)では、毎月次の範囲まで、Standardプランの機能を無料で使えます。

  • 接続:50万MAR
  • データの変換(Transformations):5,000回のモデル実行
  • 外部ツールへのデータ連携(Activations):3,500MAR

無料プランには、接続ごとの基本料金もかかりません。

データの変換の上限を超えた場合、初回は翌月も動き続けますが、2回目に超えると接続や変換が停止されるため、有料プランへの切り替えが必要です。接続のMARが50万を超えた場合も同様で、猶予は1回限り、2回目に超えると停止されます(Fivetran Free Plan(別タブで開く))。

料金の目安

料金ページには、従業員1〜200名の企業がStandardプランを使った場合の、コネクタごとの利用量と料金(定価)の中央値が掲載されています。

コネクタ MARの中央値 月額の中央値
Google広告 88,240 48.67ドル
Facebook広告(Meta広告) 34,479 22.06ドル

出典:Fivetranの料金ページ(別タブで開く)(2026年10月時点)

実際の料金は、取り込むテーブルや期間、媒体のアカウント数によって変わります。料金ページの試算ツール(Pricing estimator)や、無料プラン・無料期間での実際の利用量をもとに見積もるのが確実です。

広告のコネクタはCVの計上期間の分も取り直す

広告のCVは、広告に接触してから一定の期間(コンバージョンウィンドウ)内であれば、後から計上されます。

そのため、Google広告のコネクタは1日1回、過去の一定期間のデータを取り直します。取り直す期間は1〜90日から選べ、初期値は30日です(Google広告のコネクタ(別タブで開く))。

取り直したデータのうち、変更があった行はMARに数えられます。取り直す期間を長くするほどMARが増えやすいため、自社のCVの計上期間に合わせて設定します。

保管先にはBigQueryを使い、Google系のデータは直接取り込む

Fivetranの転送先には、BigQueryのほか、SnowflakeやDatabricksなども選べます。Google広告やGA4などのGoogle系のサービスと組み合わせることが多いマーケティングのデータでは、BigQueryが扱いやすい選択肢です。

ただし、すべてのデータをFivetranで取り込む必要はありません。GA4とSearch Consoleには、BigQueryへ直接データを書き出す公式の機能があります。

データ 取り込み方法
広告媒体(Google・Meta・Yahoo!・TikTokなど) Fivetran
CRM・SFA(HubSpot・Salesforceなど) Fivetran
GA4 BigQuery Export(別タブで開く)
Search Console BigQueryへの一括データエクスポート(別タブで開く)

BigQueryを中心に置き、データごとに適した取り込み方法を選ぶ構成が、費用と手間の両面で無理がありません。

Fivetranが向いている場面・向いていない場面

向いている場面

  • Google広告・Meta広告・TikTok広告など、Ad Reportingの対象の媒体を複数運用している
  • データの取り込みを自前で作り、保守するエンジニアの手が足りない
  • 広告のデータをCRM・SFAとつなげ、商談や受注まで評価したい

別の方法も検討したい場面

  • 運用している媒体が1つだけで、管理画面のレポートで足りている
  • Yahoo!広告やLINE広告が中心で、媒体横断のテーブルを作るSQLを自社で書く必要がある
  • データ量が大きく、MARにもとづく料金が想定を超えそう

データウェアハウスを持たず、スプレッドシートやBIツール、ClaudeなどのAIへ直接データを送りたい場合は、Coupler.ioのようなツールも選択肢になります。

違いは「Coupler.ioとは?できること・料金・使い方(別タブで開く)」で紹介しています。

始めるときは、すべてのデータを一度に取り込む必要はありません。次の順で、小さく始めて広げていくと進めやすくなります。

  1. 主要な広告媒体のデータを取り込む
  2. Ad Reportingのデータモデルで、日別・媒体別・キャンペーン別のレポートを自動化する
  3. GA4とSearch Consoleを、公式の機能でBigQueryに書き出す
  4. CRM・SFAのデータを取り込み、商談・受注までつなげる

Fivetranの始め方

ここからは、Google広告のデータをBigQueryに取り込み、Ad Reportingのテーブルを作るまでの手順を解説します。

画面の名前や手順は、2026年10月時点のFivetranとGoogle Cloudの公式ドキュメントにもとづいています。画像は2026年6月時点の画面のため、現在の表示と異なる場合があります。

手順1:Google Cloud のプロジェクトと広告アカウントを準備する

Google Cloud(BigQuery)

  1. Google Cloud コンソール(別タブで開く)で、新しいプロジェクトを作成します(既存のプロジェクトを使う場合は選択します)
  2. プロジェクトに請求先アカウントをリンクし、課金を有効にします(プロジェクトの課金を有効にする(別タブで開く))。前述のとおり、FivetranはBigQueryのサンドボックスに対応していません。手順3の接続テストでも、課金が有効になっているかが確認されます
  3. プロジェクトの設定ページで「プロジェクト ID」を確認し、控えておきます(プロジェクト番号ではありません)

手順3では、Fivetranのサービスアカウントにロールを付与します。

作業する人には、プロジェクトのIAMを変更できる権限(「プロジェクトの IAM 管理者」のロールなど)が必要です(プロジェクトへのアクセス権の管理(別タブで開く))。

広告アカウント

Google広告の場合は、取り込みたい広告アカウントにアクセスできるGoogleアカウントと、広告アカウントのCustomer ID(123-456-7890の形式)を用意します。Customer IDは、Google広告の管理画面で確認できます。

手順2:Fivetranのアカウントを作成する

Fivetranのサイト(別タブで開く)の「Start free」からアカウントを登録します。2026年10月時点の内容は次のとおりです(Account Trial(別タブで開く))。

  • 無料トライアル:新しいアカウントには14日間の無料トライアルがあり、期間中はコネクタとデータの変換(Quickstartのデータモデルを含む)を無料で使えます。トライアルの期間は、接続の初回同期が完了したときなどから数え始めます
  • 登録後の画面:設定の案内(ウィザード)が表示され、転送元と転送先の接続を求められます。設定する内容は、次の手順3〜5と同じです
  • トライアルの終了後:プランを選びます。MARが50万未満、かつデータの変換が月5,000回のモデル実行未満であれば、無料プラン(Free)を選べます。超える場合は、有料プランに切り替えます

トライアルを始めておよそ7日後には、「Billing & Usage」のページで、それまでの利用量にもとづく料金の見積もりを確認できます。無料プランの範囲に収まるかを判断する材料になります。

手順3:送り先(Destination)にBigQueryを設定する

最初に、データの送り先としてBigQueryを登録します。2026年10月時点の手順は次のとおりです(BigQueryのセットアップガイド(別タブで開く))。

Fivetranで送り先を追加する

  1. Fivetranの「Destinations」のページで「Add destination」をクリックします
  2. 送り先の名前(Destination name)を入力し、「Add」をクリックします
  3. 送り先の種類で「BigQuery」を検索して選択します

Fivetranの転送先の選択画面で「BigQuery」を検索し、Selectボタンが表示された状態

Destinationの選択画面(2026年6月時点の画面)

  1. 「Project ID」に、手順1で控えたプロジェクトIDを入力します
  2. 画面に表示されるFivetranのサービスアカウント(メールアドレスの形式)を「Copy」でコピーします。「Use own Service Account」は、自社で作ったサービスアカウントを使う場合の設定のため、オフのままで構いません

FivetranのBigQueryの設定画面。プロジェクトIDやデータの保存場所を入力する欄と、右側にセットアップガイドが表示されている

BigQueryの設定画面(2026年6月時点の画面)

Google Cloud でサービスアカウントに権限を与える

  1. Google Cloud コンソールで手順1のプロジェクトを開き、「IAM と管理」→「IAM」を開きます
  2. 「アクセスを許可」をクリックします
  3. 「新しいプリンシパル」に、コピーしたFivetranのサービスアカウントを貼り付けます
  4. ロールに「BigQuery ユーザー」(roles/bigquery.user)を選び、「保存」をクリックします

Fivetranで設定を仕上げる

  1. Fivetranの設定画面に戻り、「Data Location」でデータの保存場所を選びます
  2. Fivetranがデータを処理する場所(Data processing location)と、タイムゾーン(Time zone)を選びます
  3. 「Save & Test」をクリックします

テストでは、BigQueryに接続できるか、データセットやテーブルを作る権限があるか、課金が有効でサンドボックスではないかが確認されます。

テストを通過すると、Fivetranの利用状況やログを送る「Fivetran Platform Connector」が自動で追加されます。

Data Locationは、特に制約がなければ初期値のUSのままで問題ありません。社内の規程でデータの保管場所が決まっている場合は、それに従います(東京は asia-northeast1)。

GA4やSearch ConsoleのデータもBigQueryに書き出す場合は、同じロケーションにそろえておきます。ロケーションが異なると、データを1つのクエリでそのまま結合できない場合があります。

手順4:広告媒体のコネクタを追加する

次に、転送元として広告媒体を設定します。Google広告の場合の手順は次のとおりです(Google広告のセットアップガイド(別タブで開く))。

  1. 「Connections」のページで「Add connection」をクリックし、「Google Ads」を検索して「Set up」をクリックします
  2. 送り先に、手順3で設定したBigQueryを選びます

Fivetranのコネクタ一覧で「Google Ads」を検索し、Set upボタンが表示された状態

Connectionの選択画面(2026年6月時点の画面)

  1. 「Destination schema」に、取り込み先のスキーマ名を入力します。BigQueryでは、この名前のデータセットが作られます(例:google_ads)
  2. 「Customer ID」に、手順1で用意したCustomer IDを入力します
  3. 「Authorize with Google」をクリックし、広告アカウントにアクセスできるGoogleアカウントで認可します
  4. 取り込む広告アカウントの範囲を選びます。アクセスできるすべてのアカウント(Sync All Accounts)、指定したアカウントだけ(Sync Specific Accounts)、指定したマネージャーアカウントの配下のアカウント(Sync Specific Manager Accounts)から選べます
  5. 「Historical Sync Time Frame」で、最初の同期で取り込む過去の期間(月数)を選びます
  6. 必要に応じて「Show Advanced Options」を開き、CVの計上期間に合わせて「Conversion Window Size」を設定します
  7. 「Save & Test」をクリックします

FivetranのGoogle広告の設定画面。Customer IDの入力欄と「Authorize with Google」ボタンがある

Google広告の設定画面(2026年6月時点の画面)

Historical Sync Time Frameは、Google広告やFacebook広告(Meta広告)のコネクタでは、接続を作った後に変更できません(同期の仕組み(別タブで開く))。

前年同月との比較などに使う期間を、最初に決めておきます。

Conversion Window Sizeは、前述の「広告のコネクタはCVの計上期間の分も取り直す」で触れた、取り直す期間の設定です。1〜90日から選ぶか、「AUTO」で自動で判定させます。

この設定を変えても、Google広告側のコンバージョンの設定は変わりません。

設定画面の「Custom report」は、特定のレポートを追加で取り込むための任意の機能です。まずは標準のテーブルだけで始めれば十分です。

Meta広告など、ほかの媒体を追加する場合

Meta広告やTikTok広告なども、「Add connection」から媒体を選び、スキーマ名の入力、媒体のアカウントでの認可、「Save & Test」という同じ流れで追加します。

必要な権限や、取り込むレポートの選び方は媒体ごとに異なります。たとえばMeta広告では、対象の広告アカウントについて ads_read・ads_management・business_management などの権限が必要です(Facebook広告のセットアップガイド(別タブで開く))。

設定画面の右側に表示されるセットアップガイドに沿って進めます。

手順5:Ad Reporting(Quickstartのデータモデル)を追加する

コネクタのテストを通過すると、Quickstartのデータモデルを追加する画面が自動で表示されます。

広告媒体のコネクタでは、これがAd Reportingのデータモデルです(Quickstartの管理(別タブで開く))。

  1. 変換の名前(Transformation name)と、テーブルを作るスキーマ(Modeled data schema)を確認します。どちらも自動で決まり、この画面では変更できません
  2. 無料期間の後も動かし続けるかを、「Keep this Quickstart data model package running after the free use period」の切り替えで選びます
  3. 「Add Quickstart data model」をクリックします

FivetranのQuickstartのデータモデルの設定画面。変換名「Ad Reporting/ad_reporting」と、出力先のスキーマが表示されている

Quickstartのデータモデルの設定画面(2026年6月時点の画面)

2つ目以降の媒体を追加したときは、既存のAd Reportingにデータをまとめるか(Join data with other sources)、別に作るか(Keep modeled data separate)を選ぶ画面が表示されます。

媒体横断のテーブルを作るには、既存のAd Reportingにまとめます。

データの変換は、初期設定(Integrated)では同期が終わるたびに実行されます。料金の面では、次の点に注意します。

  • 無料期間:新しく追加したQuickstartのデータモデルは、14日間無料です
  • 無料期間の後:モデルの実行回数が数えられます。毎月5,000回までは、どのプランでも無料です(料金ページ(別タブで開く))
  • 実行回数の目安:Ad Reportingのドキュメント(別タブで開く)では、1回の変換で実行されるモデルの数が、Ad Reporting本体で10、Google広告で29と示されています。Google広告だけの場合、同期が6時間ごと(1日4回)なら月に約4,700回、24時間ごと(1日1回)なら月に約1,200回が目安です。媒体を増やすと、その分だけ増えます

手順6:同期の間隔を決めて、最初の同期を待つ

接続の画面の「Settings」タブにある「Sync frequency」で、データを更新する間隔を選びます。

2026年10月時点では、初期値は6時間で、最長は24時間です。選べる最短の間隔はプランによって異なります(Standardプランは15分)(同期の仕組み(別タブで開く)、料金ページ(別タブで開く))。

24時間を選んだ場合は、同期を始める時刻も指定できます。日次で分析するなら、24時間ごとで十分です。

FivetranのGoogle広告のConnectionのSettingsタブ。Sync frequencyで同期の間隔を選べる

Settingsの画面(2026年6月時点の画面)

接続が一時停止(Paused)の状態になっている場合は、画面右上の切り替えを有効にすると同期が始まります。

最初の同期(初回同期)では、手順4で選んだ期間の過去データをまとめて取り込みます。かかる時間はデータの量によって変わるため、「Status」タブで進み具合を確認します。

初回同期は、前述のとおりMARに数えられません。

初回同期の後は、変更のあった部分だけを取り込む同期(増分同期)に切り替わります。

Google広告のコネクタでは、増分同期のたびに直近3日分を取り直し、さらに1日1回、Conversion Window Sizeで設定した期間を取り直します(Google広告のコネクタ(別タブで開く))。このとき変更のあった行がMARに数えられます。

手順7:BigQueryにテーブルができたかを確認する

初回同期とデータの変換が終わったら、Google Cloud コンソールでBigQueryを開き、「エクスプローラ」でプロジェクトのデータセットを確認します。

  • 手順4で付けたスキーマ名のデータセット(例:google_ads):Google広告から取り込んだ元のデータ
  • Ad Reportingのデータセット(手順5の画面に表示されたスキーマ):媒体横断のテーブル
  • Fivetran Platform Connectorのデータセット:Fivetranのログや利用状況

Ad Reportingのデータセットには、ad_reporting__account_report(アカウント別)、ad_reporting__campaign_report(キャンペーン別)、ad_reporting__ad_group_report(広告グループ別)、ad_reporting__ad_report(広告別)、ad_reporting__keyword_report(キーワード別)、ad_reporting__search_report(検索語句別)、ad_reporting__url_report(URL別)などのテーブルが作られます。

いずれも日別で、費用・クリック・表示回数・CVが入っています。

テーブルができたら、次のクエリで直近7日間のキャンペーン別の数値を出し、Google広告の管理画面の数値と見比べます。プロジェクトID と データセット名 は、自社の環境に合わせて置き換えます。

SELECT
  platform,
  campaign_name,
  SUM(spend) AS spend,
  SUM(clicks) AS clicks,
  SUM(impressions) AS impressions,
  SUM(conversions) AS conversions
FROM `プロジェクトID.データセット名.ad_reporting__campaign_report`
WHERE date_day >= DATE_SUB(CURRENT_DATE(), INTERVAL 7 DAY)
GROUP BY platform, campaign_name
ORDER BY spend DESC

数値がずれる場合は、集計期間の区切り方と、直近のCVが後から計上される点を確認します。媒体ごとにタイムゾーンが異なると、日別の集計がずれることもあります(Ad Reportingのドキュメントの「Timezone Considerations」)。

ここまでで、Google広告のデータがBigQueryに届き、媒体横断のテーブルができた状態になります。

このテーブルをClaudeやChatGPTから参照して分析する方法は、「ChatGPTでGoogle広告を分析する方法(別タブで開く)」と「広告の媒体横断分析をAIで行う方法(別タブで開く)」で紹介しています。

事例:10〜15の広告媒体のデータを統合したTechouse様

株式会社Techouse様では、10〜15の広告媒体のデータをBigQueryに統合し、主要な媒体はFivetranで自動で取り込んでいます。

Fivetranの標準機能に含まれていないIndeedは、Indeed側が提供するAPIを使って個別に仕組みを作り、APIが提供されていない一部の媒体だけ手作業で補っています。

毎朝1時間近くかかっていたデータの取り込み作業は、15〜20分に短縮されました。詳細は支援実績(別タブで開く)をご覧ください。

まとめ

  • Fivetranとは:広告媒体やCRM・SFAのデータを、BigQueryなどへ自動で転送するデータ統合ツール
  • できること:複数の広告媒体のデータの自動取り込み、Ad Reportingのデータモデルによる媒体横断のテーブルの作成、CRM・SFAとの組み合わせ
  • 注意点:対応していない媒体や、Ad Reportingの対象外の媒体は自社で補う。データの定義や分析の設計は自社で決める
  • 料金:MARにもとづく従量課金。無料プランは毎月50万MARまで(2026年10月時点)
  • 始め方:BigQueryの課金を有効にし、Fivetranのサービスアカウントに権限を与えてから、広告媒体のコネクタとAd Reportingのデータモデルを追加する

大事なのはFivetranを使うこと自体ではなく、広告・CRM・GA4などのデータを集め、施策の成果を横断して評価できる状態を作ることです。

株式会社INVOXは、データ基盤の構築、データ分析の支援、AIエージェントの開発を行っています。Fivetranでのデータの取り込みから、BigQueryでのデータの設計、BIやAIによる分析の環境づくりまで支援しています。

支援の内容は「マーケティング分析(別タブで開く)」で紹介しています。

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