調べものの手段が、Google検索だけでなく、ChatGPTやClaude、PerplexityなどのAIへの質問にも広がっています。
AIの回答には参照元のリンクが添えられることが多く、そこに自社のサイトが表示されるかどうかは、検索順位と同じように集客に影響します。
ただ、検索順位はSearch Consoleで確認できる一方、「自社のサイトがAIの回答にどれだけ引用されているか」を一覧で確認できる画面はありません。現状が分からないままでは、何を改善すべきかも判断できません。
本記事では、自社サイトがAIに引用されているかを調べる方法を解説します。
GA4とSearch Consoleで確認できる範囲を整理したうえで、Perplexity APIに想定の質問を投げて引用元を集計する手順と、実際に調べて分かった「引用されるページの特徴」を紹介します。

Claude Codeで作成した引用分析レポート(2026年3月時点の分析)
LLMOとは:AIの回答に引用されるための取り組み
LLMO(Large Language Model Optimization)は、ChatGPTやClaude、GeminiなどのAIが回答を作るときに、自社のコンテンツを参照元として使ってもらうための取り組みです。
同じ意味で、AIO(AI Optimization)やGEO(Generative Engine Optimization)と呼ばれることもあります。
SEOが「検索結果で上位に表示される」ことを目指すのに対し、LLMOは「AIの回答の参照元として表示される」ことを目指します。
ただし、両者は対立するものではありません。Googleは、AIによる概要やAIモードに表示されるために、通常のSEOに加えた特別な最適化は必要ないと説明しています(2026年10月時点。AI 機能とウェブサイト - Google 検索セントラル(別タブで開く))。
まずは、自社のサイトがすでにどの程度AIに引用されているかを把握することが、LLMOの第一歩です。
AIに引用されているかを調べる3つの方法
調べ方は、大きく次の3つです。
| 方法 | 分かること | 分からないこと |
|---|---|---|
| GA4 | AIの回答のリンクから、実際にサイトに来た訪問 | クリックされなかった引用 |
| Search Console | GoogleのAI機能を含む、検索からの表示とクリック | AI機能だけの数値 |
| APIで質問を投げる | どの質問で、どのサイトが引用されたか | 実際の利用者の画面と同じかどうか |
GA4の「AI アシスタント」チャネルで流入を確認する
2026年10月時点のGA4では、デフォルト チャネル グループに「AI アシスタント」のチャネルがあります。ChatGPT、Gemini、Deepseek、Copilot、GrokなどのAIからの訪問は、参照元のURLから判定され、メディアが「ai-assistant」として集計されます。
なお、GoogleのAIによる概要とAIモードからの訪問はこのチャネルには含まれず、「オーガニック検索」に含まれます(デフォルト チャネル グループ - アナリティクス ヘルプ(別タブで開く))。
「集客」の「トラフィック獲得」レポートで、セッションのデフォルト チャネル グループが「AI アシスタント」の行を見れば、AIからの訪問数と、その後のコンバージョンを確認できます。
対象となるAIの一覧はすべては公開されていないため、気になるAIがある場合は、参照元(セッションの参照元)でも確認します。
また、ChatGPTは、検索結果から外部サイトへのリンクに utm_source=chatgpt.com を自動で付けると説明しています(Publishers and developers FAQ - OpenAI Help Center(別タブで開く))。
Search ConsoleでGoogleのAI機能からの流入を確認する
GoogleのAIによる概要やAIモードに表示されたページの表示回数とクリック数は、Search Consoleの検索パフォーマンスのレポート(検索タイプ「ウェブ」)に含めて集計されます(2026年10月時点。AI 機能とウェブサイト - Google 検索セントラル(別タブで開く))。
通常の検索結果とまとめて集計されるため、AI機能からの数値だけを取り出して見ることはできません。
APIで想定の質問を投げ、引用元を集計する
GA4とSearch Consoleで分かるのは、主に「クリックされた結果」です。
AIの回答に引用されたものの、クリックされなかった場合は数字に表れません。また、引用されなかった質問で、代わりにどのサイトが引用されたのかも分かりません。
そこで、利用者がAIに尋ねそうな質問をAPI経由でAIに投げ、回答と一緒に返ってくる参照元のURLを集計します。この方法なら、自社が引用されたかどうかに加え、競合のどのページが引用されているかまで調べられます。
以降では、この方法の手順を解説します。
Perplexity APIとClaude Codeで引用を調べる手順
今回は、Perplexity APIとClaude Codeを使い、次の4つの手順を仕組みにしました。
- 調べるキーワードを決める
- キーワードから想定の質問を作る
- Perplexity APIに質問を投げ、引用元のURLを集計する
- 引用されたページの特徴を分析し、記事を改善する

引用を調べる4つの手順
準備するのは、Search Consoleの閲覧権限、Perplexityのアカウント、Claude Codeを使える環境の3つです。
プログラムは書かず、Claude Codeに作業を依頼して進めます。手順をスキルとして登録すれば、毎月同じ条件で調査を繰り返せます(この章の最後で解説します)。
なぜPerplexityを使うのか
Perplexityは、Webを検索して回答するAIで、APIの応答に参照したページのURLの一覧が含まれます。どのURLが参照されたかをデータとして受け取れるため、集計に向いています。
2026年10月時点では、PerplexityはAPIの中心を「Agent API」に移しています。これまでのSonarのChat Completions APIは2026年9月27日でサポートを終了しており、同期のリクエストは引き続き動くものの、新しく作る場合はAgent APIが推奨されています。
Agent APIでも、回答の本文とあわせて、参照元のURLを含む search_results が返ってきます(Migrate from Sonar to the Agent API - Perplexity(別タブで開く))。
Claudeの回答でも調べたい場合は、Claude APIのWeb検索ツールが使えます。
応答には、引用したページのURLとタイトルが含まれます(Web search tool - Claude Docs(別タブで開く))。
手順1:Search Consoleから調べるキーワードを決める
調べるキーワードは、自社のサイトがすでに検索結果に表示されているものから選ぶと、SEOの改善と同時に進められます。Search Consoleのデータから、「表示回数は多いのに、クリック率が低いキーワード」を抽出しました。
Search Consoleの管理画面で選ぶ場合は、「検索パフォーマンス」を開き、期間を「過去3か月間」にして「クエリ」の表を表示回数の多い順に並べます。そのうえで、次のような条件で絞り込みます。
| 条件 | 例 | 理由 |
|---|---|---|
| 表示回数 | 過去3か月で100回以上 | 利用者が実際に調べている話題に絞る |
| 平均掲載順位 | 1〜20位 | 検索で一定の評価を得ているページから始めると、SEOの改善と同時に進めやすい |
| クリック率 | サイト全体の平均より低い | 改善の余地があり、リライトの候補と重なる |
| キーワードの種類 | 社名やサービス名を含まない | 社名で尋ねると自社が引用されやすく、実態より良い結果になる |
条件の数値は、サイトの規模に合わせて調整します。「方法」「比較」「おすすめ」のように、AIに尋ねる形にしやすい語を含むキーワードを優先すると、手順2の質問を作りやすくなります。
Search ConsoleのデータをBigQueryに書き出し、Claudeから参照できるようにしておくと、この抽出もClaudeに任せられます。
手順は「ClaudeでサーチコンソールとGA4を分析する方法|BigQuery連携(別タブで開く)」で解説しています。
今回は「Google広告 自動化」の1キーワードで試しました。実際に運用する場合は、10〜20キーワードをまとめて調べます。
手順2:キーワードから想定の質問を作る
次に、AIに投げる質問を作ります。利用者がAIに尋ねるときの典型的な意図に合わせて、4つの型を用意し、キーワードを当てはめて質問を自動で作りました。
| 質問の意図 | 型(「Google広告 自動化」の場合) |
|---|---|
| 概要を知りたい | Google広告 自動化について教えて |
| ツールを比較したい | Google広告 自動化のおすすめのツールやサービスは? |
| やり方を知りたい | Google広告 自動化の方法をわかりやすく解説して |
| 判断材料がほしい | Google広告 自動化のメリットとデメリットは? |
質問を作るときは、次の点に気をつけます。
- 社名を入れない:「INVOXの〜は?」のように尋ねると、引用されやすさを正しく測れません
- 毎月同じ質問を使う:言い回しを変えると引用されるページも変わるため、前月と比べられなくなります。質問を見直すときは、古い質問と新しい質問を分けて記録します
- 自社の読者の立場を足してもよい:「中小企業で」「社内に担当者が1人の場合」のように条件を加えると、実際の質問に近づきます。加える場合は、すべてのキーワードで同じ条件にそろえます
作った質問は、「キーワード」「質問の意図」「質問」の3列のCSV(例:questions.csv)にまとめておきます。手順3で、Claude Codeがこのファイルを読み込みます。
手順3:Perplexity APIに質問を投げ、引用元を集計する
作った質問をPerplexity APIに投げ、返ってきた参照元のURLに自社のドメインが含まれるかを判定します。含まれない場合は、代わりにどのサイトが引用されたかを、ドメイン単位で集計します。
PerplexityのAPIキーを発行する
2026年10月時点の手順は次のとおりです(Projects & Billing - Perplexity(別タブで開く))。
支払いの設定とキーの発行には、プロジェクトの管理者(Admin)の権限が必要です。
- PerplexityのアカウントでAPI コンソール(別タブで開く)にログインします
- 左のサイドバーの「Project」の「Settings」を開き、組織名・住所・税の情報を入力します。組織名と住所は請求書に記載されます
- 「Billing」を開き、「Add payment method」からクレジットカードを登録します。登録しただけでは請求は発生しません
- 同じ「Billing」の画面で、「Buy more credits」からクレジットを購入します。APIの料金は、購入したクレジットから差し引かれる前払いの仕組みです。残高がなくなるとAPIキーが使えなくなるため、必要に応じて「Auto reload」(残高が減ったときの自動補充)を設定します
- 「API keys」を開き、「+ Generate API Key」をクリックしてキーを発行します
発行したキーの全体が表示されるのは、作成したときの1回だけです。その場で安全な場所に控えます(API Key Management - Perplexity(別タブで開く))。
APIキーを安全に扱う
APIキーは、パスワードと同じように扱います。
- 環境変数に入れる:キーは
PERPLEXITY_API_KEYという名前の環境変数に設定します。Perplexityのクイックスタートでも、この名前の環境変数に設定する方法が案内されています(Quickstart - Perplexity(別タブで開く))。環境変数を設定したターミナルからClaude Codeを起動すれば、Claude Codeが作るプログラムからキーを読めます - チャットに貼らない:Claude Codeへの依頼文にキーを書くと、会話の内容として残ります。依頼文では「環境変数から読む」とだけ伝えます
- コードやファイルに書かない:プログラムや出力するCSVにキーを書き込ませないよう、依頼文で指示します。キーを書いたファイルを作る場合は、Gitの管理から外します
- 漏れたら作り直す:キーが外部に漏れた可能性がある場合は、そのキーを無効にし、新しいキーを発行します
Claude Codeに集計を依頼する
質問のCSVを置いたフォルダでClaude Codeを起動し、次のように依頼します。最初に少数の質問で試し、結果を確認してから全件を実行すると、指示の誤りで費用を無駄にせずに済みます。
プロンプト例
questions.csv の質問を1行ずつPerplexityのAgent APIに送り、参照元のURLを集計するプログラムを作って実行してください。
・APIキーは環境変数 PERPLEXITY_API_KEY から読み、コードやファイルには書かないでください
・presetは fast を使い、すべての質問で同じ設定にしてください
・各質問の末尾に「回答本文では参照元を [1][2] の形式で示してください」という一文を添えて送ってください
・レスポンスの output のうち type が search_results の項目から、results の id・url・title・date・last_updated を取り出してください
・回答本文に [1] のような番号があれば、どの id が本文で使われたかも記録してください
・URLからドメインを取り出し、(自社ドメイン)が含まれるかを判定してください
・結果は citations_(実行日).csv に1行1URLで書き出し、ドメイン別の出現回数を多い順に集計した表も別のCSVに出してください
・まず最初の3問だけ実行し、結果を見せてから残りを実行してください
Agent APIの応答では、検索で集めたページが search_results に、回答の本文が message に入って返ってきます。
search_results の各ページには、URL・タイトル・公開日・更新日などの項目と、本文の [1] などの番号に対応する id が含まれます(2026年10月時点。Web Search - Perplexity(別タブで開く))。本文で実際に使われたページだけを数えたい場合は、この番号で照らし合わせます。
出力するCSVの列は、たとえば次のとおりです。
| 列 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 実行日 | APIを実行した日 | 2026-10-01 |
| キーワード | 手順1で選んだキーワード | Google広告 自動化 |
| 質問 | 手順2で作った質問 | Google広告 自動化のメリットとデメリットは? |
| 番号 | search_results の id |
3 |
| URL | 参照元のページのURL | (参照元のURL) |
| タイトル | 参照元のページのタイトル | (ページのタイトル) |
| ドメイン | URLから取り出したドメイン | (参照元のドメイン) |
| 本文で使われたか | 回答本文に、この番号があったか | あり |
| 自社か | ドメインが自社のものか | なし |
| 更新日 | 参照元のページの更新日(last_updated) |
2026-09-15 |
このCSVがあれば、「質問ごとに自社が含まれたか」「どのドメインが多く参照されたか」「参照されたページはいつ更新されたものか」を、Claude Codeにそのまま集計させられます。
費用の目安
費用は、Web検索の回数と、使うモデルのトークン数で決まります。2026年10月時点の料金は次のとおりです(Pricing - Perplexity(別タブで開く))。
- Web検索(
web_search):1回0.0025ドル(1,000回あたり2.50ドル)。高速版のFast Searchは1回0.001ドル - モデルのトークン料金:モデルごとの単価で、検索の料金とは別にかかる
fast のプリセットは、1回の質問につき検索を1回までに抑える設定です(2026年10月時点。Presets - Perplexity(別タブで開く))。
たとえば20キーワード×4つの質問で80問を調べる場合、標準の検索なら、検索の料金は80回×0.0025ドル=0.20ドルです。トークン料金はモデルや回答の長さで変わります。
Perplexityの料金ページには、1回の実行の計算例として0.0059ドルと0.007ドルが載っていますが、前者は openai/gpt-5.6-terra で入力500・出力200トークンと検索1回、後者は low のプリセットで検索1回とURLの取得1回を行った場合です。
2026年10月時点の fast のプリセットは openai/gpt-6-luna を使うため(Presets - Perplexity(別タブで開く))、本記事の手順の費用とは一致しません。
実際の費用は、完了した応答に含まれる usage.cost.total_cost で1回ごとに確認できます(Pricing - Perplexity(別タブで開く))。
最初の3問を実行した時点でこの値を確かめ、全件の費用を見積もると確実です。合計は、コンソールの「Billing」でも確認できます。
ここまでを自動にしておけば、担当者が行うのは、結果を見て改善の方針を決めることだけです。
手順4:引用されたページの特徴を分析する
最後に、引用されたページと引用されなかったページの違いを、Claudeに分析させます。引用されたURLの本文をClaudeに読ませ、構成や含まれる情報を自社の記事と比べます。
比べる観点は、たとえば次のとおりです。
| 観点 | 確かめること |
|---|---|
| 答えの位置 | 質問への答えが、ページの冒頭や見出しの直後に書かれているか |
| 具体的な数値 | 料金・期間・件数などが、数字で書かれているか |
| 比較表 | 複数のツールや選択肢を、表で比べているか |
| 手順 | やり方が番号付きの手順で書かれているか |
| 見出し | 見出しが、利用者の質問に近い形になっているか |
| 情報の新しさ | 公開日・更新日が新しいか。CSVの「更新日」の列で比べられる |
| 独自の情報 | 自社の事例や調査結果など、他のページにない情報があるか |
プロンプト例
citations_(実行日).csv をもとに、自社の記事が引用されなかった質問について、代わりに引用されたページの本文を読んでください。答えの位置、具体的な数値、比較表、番号付きの手順、見出しの形、更新日、独自の情報の観点で、自社の記事((自社記事のURL))と比べ、表にまとめてください。そのうえで、自社の記事に足りない情報と、改善の方針を提案してください。
毎月繰り返す:Claude Codeのスキルとして登録する
手順1〜4を毎月同じ条件で行うには、Claude Codeのスキルとして登録しておくと便利です。スキルは、手順を書いたファイルを置いておくと、名前を入力するだけで同じ作業を実行できる仕組みです。
2026年10月時点のClaude Codeでは、次の形式で登録します(Extend Claude with skills - Claude Code Docs(別タブで開く))。
- スキルは、
SKILL.mdを含むフォルダとして作成する - そのプロジェクトだけで使う場合は
.claude/skills/(スキル名)/SKILL.md、自分のすべてのプロジェクトで使う場合は~/.claude/skills/(スキル名)/SKILL.mdに置く SKILL.mdの先頭に、description(何をするスキルで、いつ使うか)を書く。/(スキル名)と入力するか、説明に合う依頼をすると実行される- 手順3で作ったプログラムなどは、同じフォルダに一緒に置ける
Claude(claude.ai)のスキルはZIPにしてアップロードしますが、Claude Codeではフォルダに置くだけで使えます。
スキルに書く要素の考え方は「ClaudeのスキルでGoogle広告の専属AIアナリストを作る方法【テンプレート付き】(別タブで開く)」で解説しています。
スキルの例は次のとおりです。{★} の部分を自社の値に置き換えて使います。
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description: 自社サイトがPerplexityの回答に引用されているかを調べ、前月と比べる。「LLMOの調査をして」「AIの引用を調べて」と依頼されたときに使う。
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# LLMOの引用調査
## 前提
- 自社ドメイン:{★自社ドメイン}
- 質問のリスト:questions.csv(キーワード・質問の意図・質問の3列)
- APIキーは環境変数 PERPLEXITY_API_KEY から読む。コードやファイルには書かない
## 手順
1. questions.csv の全質問を、Agent API(preset は fast)に送る
2. search_results の id・url・title・last_updated を、citations_YYYY-MM-DD.csv に1行1URLで書き出す
3. 質問ごとに自社ドメインが含まれたかを判定し、ドメイン別の出現回数を集計する
4. 前回のCSVがあれば、自社が引用された質問の数と、上位のドメインの変化を比べる
5. 自社が引用されなかった質問について、引用されたページと自社の記事を比べ、改善の方針を出す
## 出力
- 自社の引用率(引用された質問の数/全質問の数)と、前回との差
- 引用された質問と、されなかった質問の一覧
- 多く参照されたドメインの上位10件
- 改善の方針(記事ごとに3つまで)
実行するたびに日付の入ったCSVが残るため、前月の結果と比べて、改善の効果を確かめられます。
調査の結果:4つの質問のうち1つで引用された
1キーワード×4つの質問という小さな調査ですが、引用された場合とされなかった場合を比べる材料を得ることを目的に始めました。結果は次のとおりです。
| 質問 | 自社の引用 |
|---|---|
| Google広告 自動化について教えて | なし |
| おすすめのツールやサービスは? | なし |
| 方法をわかりやすく解説して | なし |
| メリットとデメリットは? | あり |
公開から日の浅いサイトだったため、引用は1回にとどまりました。ただ、引用された記事と、他の質問で代わりに引用されたページを比べることで、違いが見えてきました。
引用された記事の特徴:独自の切り口と比較表
引用されたのは「メリットとデメリットは?」の質問で、自社ブログの「広告運用にAIエージェントを導入するとき、人間は何をすべきか」という記事でした。
Perplexityの回答では、「定型の運用作業はAIが得意だが、戦略の立案には人間が必要で、完全な自動化は現実的ではない」という文脈で引用されていました。
Claudeの分析では、引用された理由として次の3点が挙げられました。
- 独自の切り口がある:「AIと人間の役割分担」というテーマは、他のページがあまり扱っていなかった
- 比較表がある:AIと人間の役割を比べた表があり、情報を抜き出しやすかった
- デメリットへの対策を示している:承認フローの仕組みの説明が、「AIに任せると管理できなくなる」というデメリットへの答えとして使いやすかった
代わりに引用されたページの特徴:具体的な数値と手順
4つの質問で引用されたURLは、合計39件でした。多く引用されたドメインは次のとおりです。

参照回数の多かったドメイン(2026年3月時点の分析)
引用が多かったページには、次の共通点がありました。
- 具体的な数値がある:「月額3万円〜」「設定は30分で完了」のように、料金や所要時間が書かれている。「多くの企業で改善」のような曖昧な表現のページは引用されにくかった
- 比較表がある:ツールやサービスを4〜6個並べて比べた表がある。「おすすめは?」のような質問では、複数の選択肢を示したページが選ばれていた
- 手順が番号付きで書かれている:「方法を教えて」のような質問では、そのまま真似できる手順のページが引用されていた
- 情報が新しい:最近更新されたページが多く引用されていた
AIは、ツール名、料金、比較表、手順といった、すぐに使える具体的な情報を含むページを引用しやすい傾向がありました。概念的な解説が中心のページは、人には分かりやすくても、AIの回答には使われにくいようです。
この傾向は、生成AIの回答での表示されやすさを扱った研究「GEO: Generative Engine Optimization(別タブで開く)」(KDD 2024)とも方向が一致しています。
この研究では、統計データや引用の追加などの工夫で、AIの回答での表示されやすさが最大40%高まったと報告されています。
調査の結果を受けて行った改善
分析の結果を踏まえ、次の3つの改善を行いました。
- 既存の記事に料金の比較表を加え、見出しを質問の形にする:「Google広告の自動化」の記事に、ツールの料金と機能の比較表を加えました。見出しも「レベル2:外部ツールによる自動化」から「レポートや監視を自動化するツールにはどんなものがあるか」のように、利用者の質問に近い形に変えました
- ツールを比較する記事を新しく作る:「おすすめは?」の質問で引用されなかったため、各社の公式サイトから料金、機能、対応する媒体を調べ、一覧にした記事を作りました
- 「メリットとデメリット」の項目を他の記事にも加える:唯一引用された質問の型だったため、同じ項目を他の記事にも展開し、よくある質問の項目も加えました
改善の効果は、同じ質問で再び調査して確かめます。月に1回のペースで、改善と調査を繰り返す予定です。
LLMOの計測ツールで調べる方法
APIの準備をせずに調べたい場合は、AIの回答での表示状況を計測するツールを使う方法もあります。2026年10月時点の主な選択肢は次のとおりです。
| 方法 | 概要 | 無料かどうか |
|---|---|---|
| Ahrefs Brand Radar | ChatGPT、Perplexity、GoogleのAIによる概要・AIモードなどで、自社と競合の表示状況を調べ、指定した質問を追跡する | 有料。Ahrefsの有料プランには少数の質問の追跡が含まれる |
| Semrush AI Visibility Toolkit | AIの回答での自社と競合の表示状況を比べ、ChatGPTやGoogleのAIモードで指定した質問を毎日追跡する | 有料(月額99ドル)。無料トライアルなし |
| HubSpot AEO(ベータ版) | ChatGPT、Gemini、Perplexityで指定した質問を追跡し、引用されたドメインやページを分析する | 有料(月額50ドル)。25個の質問を無料で試せる。HubSpotの契約は不要 |
| AIに手で質問する | ChatGPTやPerplexityに想定の質問を入力し、参照元に自社が出るかを見る | 無料。ただし数が多いと手間がかかり、記録も残りにくい |
| APIで集計する(本記事の方法) | 想定の質問をAPIで投げ、引用元のURLを集計する | APIの利用料のみ(検索の料金は80問で0.20ドル。別にトークン料金がかかる) |
出典:Brand Radar(別タブで開く)・Pricing(別タブで開く)(Ahrefs)、AI Visibility Toolkit - Semrush(別タブで開く)、HubSpot AEO(別タブで開く)
HubSpotには、ChatGPT、Perplexity、Geminiが自社をどう説明するかを1回だけ無料で診断する「AI Search Grader(別タブで開く)」もあります。
ただし、これは各AIの学習データにもとづく評価で、検索して引用したページを調べるものではありません。
無料で継続して調べるなら、手で質問するかAPIで集計する方法になります。まず少ない質問数で傾向をつかみ、定期的に追う必要が出てきたら、有料ツールを検討するのが現実的です。
調査するときの注意点
APIの結果と、利用者の画面は一致するとは限らない
APIで得られる回答は、利用者がPerplexityやChatGPTのアプリで見る回答と、同じになるとは限りません。使うモデルや検索の設定、質問の言い回しによって、引用されるページは変わります。
調査の結果は、引用されやすさの目安として扱います。
1回の結果で判断しない
同じ質問でも、実行するたびに引用されるページが変わることがあります。今回のように1キーワードの調査では、偶然の影響も大きくなります。
キーワードの数を増やし、同じ条件で定期的に調べて、傾向で判断します。
SEOの延長として取り組む
調査で分かった引用されるページの特徴は、具体的な数値、比較表、番号付きの手順など、SEOで評価されるコンテンツの特徴とほぼ同じでした。異なるのは、AIは人以上に整理された情報を好むことと、独自の切り口があれば、競合の少ない質問で引用される機会が生まれることです。
LLMOは、SEOとは別の施策としてではなく、SEOの延長として取り組むのが現実的です。
まとめ
- GA4:「AI アシスタント」のチャネルで、AIの回答から実際にサイトに来た訪問を確認できる
- Search Console:GoogleのAI機能からの表示とクリックは、検索タイプ「ウェブ」に含めて集計される
- APIによる調査:想定の質問をPerplexity APIに投げれば、自社が引用されたかと、代わりに引用されたページまで分かる
- 計測ツール:Ahrefs、Semrush、HubSpotのツールは有料。無料で続けるなら、手で質問するかAPIで集計する
- 引用されるページの特徴:具体的な数値、比較表、番号付きの手順、独自の切り口
今回の調査を自動化できたのは、Search Consoleのデータがすでにデータベースに集約され、Claudeから参照できる状態だったためです。AIの性能が上がっても、分析に使うデータが整理されていなければ、結果の精度は上がりません。
株式会社INVOXは、Search Console、GA4、広告、CRMなどのデータを統合するデータ基盤の構築と、そのデータをClaudeやChatGPTから分析できる環境づくりを支援しています。
支援の内容は「マーケティング分析(別タブで開く)」で紹介しています。
「自社のサイトがAIにどう扱われているかを継続的に調べたい」「SEOとLLMOの改善をデータに基づいて進めたい」といった課題をお持ちでしたら、お問い合わせください。




