GoogleのAIモードは、検索した内容に、AIが会話の形でまとめて答える検索の機能です。検索の結果の画面にある「AI モード」のタブから使えます。日本語では、2025年9月に使えるようになりました(Impress Web担当者Forum(別タブで開く))。
利用者がAIモードで調べ物を済ませると、検索の結果に並ぶページは開かれにくくなります。一方で、AIの回答の中で引用されれば、自社のページがリンクとして示されます。
本記事では、AIモードの仕組みと、AIによる概要との違い、企業のサイトへの影響と確かめ方を整理します。記載の仕様は、2026年10月時点の公式情報に基づきます。
AIモードとは
AIモードは、長い質問や、いくつもの条件がある質問に、1回の検索で答えるための機能です。答えの途中や最後に、根拠にしたWebのページへのリンクが示されます。続けて質問すると、前のやり取りを踏まえて答えます。
Googleは、AIモードとAIによる概要が「クエリ ファンアウト」という方法を使うことがあると説明しています(AI 機能とウェブサイト(別タブで開く))。質問をいくつかの小さな話題に分け、それぞれを検索し、見つけたページをもとに答えを組み立てる方法です。
たとえば「BtoBのSaaSで、広告とCRMのデータをまとめて分析するには」と聞くと、データの集め方、使うツール、費用などに分けて調べ、まとめて答えます。通常の検索では何回かに分けて調べていた内容です。
AIによる概要(AIO)との違い
| AIによる概要(AIO) | AIモード | |
|---|---|---|
| 出る場所 | 通常の検索の結果の上 | 「AI モード」のタブ(別の画面) |
| 出るとき | AIの要約が役に立つとGoogleが判断した検索だけ | 利用者がAIモードを選んだとき |
| やり取り | 1回の要約。続きはAIモードで聞ける | 続けて質問できる |
| 向いている質問 | 短い質問、定義を知りたい質問 | 長い質問、比べたい・決めたい質問 |
| 下に並ぶもの | 通常の検索の結果 | なし(回答の中のリンクと関連するリンク) |
2つは別々の機能ですが、サイトの運営者から見た扱いは同じです。表示されるための条件、表示を制限する方法、Search Consoleでの数え方は共通です。
AIによる概要で引用されるための取り組みは「AIO対策とは?(別タブで開く)」で解説しています。
2026年10月に発表された変更
Googleは、2026年10月15日に、AIモードとAIによる概要で、Webのページへのリンクを見つけやすくする変更を発表しました(More ways to connect with the web from Search(別タブで開く))。
| 変更 | 内容 | 状況 |
|---|---|---|
| 文中のリンクを増やす | 回答の中の言葉やフレーズに付くリンクを、大幅に増やす。回答の上のほうにもリンクを出す | 進めている |
| 公式のサイトの欄 | ある作業や情報について、公式の情報源が1〜2件に限られるとき、回答の最初に専用の欄を出す。リンクごとに、役に立つ理由も添える | テスト中 |
| ニュースの記事の一覧 | 時事の記事を横に並べて出す。利用者が選んだ「優先するソース」の記事を目立たせる | 地域と言語を広げている |
| 関連するリンク | 回答の最後に出る関連するリンクを、サムネイル付きの押しやすい形にする | 進めている |
| 動画の作り手 | AIモードの動画の結果で、作り手の名前から、その人の紹介のページに移れるようにする | テスト中 |
発表には、どの国と言語から始めるかは書かれていません。日本語の画面にいつ反映されるかは、公式には示されていません。
企業のサイトにとって大きいのは「公式のサイトの欄」です。料金、仕様、手続きのように、答えを持っているのが提供元だけの質問では、提供元のページが回答の最初に出る可能性があります。自社の製品やサービスの料金・仕様・手続きのページを、文章で読める形で用意しておく理由が増えました。
企業のサイトが引用されるために必要なこと
Googleは、AIによる概要とAIモードに表示されるための追加の要件はなく、特別な最適化も要らないと説明しています(AI 機能とウェブサイト(別タブで開く))。条件は、通常の検索と同じです。
- ページがインデックスに登録され、検索の結果でスニペット(説明文)が出せる状態であること
- 検索の技術的な要件を満たしていること
あわせて、次のことを勧めています。
- robots.txtだけでなく、CDNやサーバーの設定でもGooglebotのクロールを止めていないか確かめる
- 内部リンクで、ページを見つけやすくする
- 大事な情報は、画像ではなく文章で書く
- 構造化データを使うなら、ページに見えている文章と内容をそろえる
- AI向けの特別なファイルやマークアップ、構造化データを追加する必要はない
クエリ ファンアウトでは、質問が小さな話題に分けられます。1つのページで質問のすべてに答える必要はなく、分けられた話題のどれかに、はっきり答えているページが引用されやすいと考えられます。見出しのすぐ後の1文で、その見出しの問いに答える書き方が向いています。
AIモードに出したくないとき
表示を制限する方法も、通常の検索と同じです。nosnippet、data-nosnippet、max-snippet、noindex で、検索の結果に出る内容を制限できます。これらは通常の検索のスニペットにも効くため、使うときは検索からの流入への影響も考えます。
なお、robots.txt の Google-Extended は、GeminiのアプリなどGoogle検索以外のAIで、学習や回答の根拠に使われることを制限するものです。AIモードやAIによる概要への表示は、Google-Extended では制限できません。
AIモードからの流入を確かめる方法
Search Console
AIモードとAIによる概要から来たクリックと表示は、Search Consoleの検索パフォーマンスの「ウェブ」に含まれます。通常の検索と分けて見ることはできません。
表示回数は、Search Consoleの「生成 AI 機能」のレポートで、AIの機能に表示された回数を見られます。2026年6月に発表され、8月末にすべてのサイトに広がりました(Introducing Search Generative AI performance reports in Search Console(別タブで開く))。レポートの見方は「AIO対策とは?(別タブで開く)」の「効果を確かめる方法」で解説しています。
GA4
GA4では、AIモードからの訪問は「オーガニック検索」に含まれ、通常の検索からの訪問と区別できません。ChatGPTやGeminiのアプリなど、Google検索以外のAIから来た訪問は、参照元で分けて見られます。見方は「LLMOの調べ方(別タブで開く)」で解説しています。
想定の質問を投げて確かめる
数字では、どの質問でどのページが引用されたかは分かりません。自社の見込み客が聞きそうな質問をいくつか決め、定期的にAIモードに入力して、回答と引用元を記録すると、変化を追えます。AIの回答は毎回変わるため、1回の結果で判断せず、同じ質問で繰り返し比べます。
AIモードの広がりで、企業がやること
AIモードが広がると、「〇〇とは」のような定義を聞く質問では、ページが開かれにくくなります。当社がAIモードで引用を調べた際も、定義を聞く質問では、AIモードがWebのページを参照せずに答えることが多くありました。
一方で、比べる・選ぶ・手順を知るといった質問では、根拠のページが引用されます。企業のサイトでは、次のようなページに力を入れると、引用される機会を作れます。
| ページ | 理由 |
|---|---|
| 料金・仕様・手続きのページ | 答えを持っているのが自社だけ。公式のサイトの欄に出る可能性がある |
| 比べ方・選び方の解説 | 比べる・決める質問は、AIモードで聞かれやすい |
| 自社の事例や調査の数字 | ほかのページにない一次情報は、根拠として引用されやすい |
| 新しい発表や仕様の変更の解説 | 情報が新しいうちは、根拠になるページが少ない |
検索の順位が下がったときの調べ方は「検索順位が下がった原因の調べ方(別タブで開く)」で解説しています。AIモードの影響かどうかは、順位の変化と、表示回数・クリック率の変化を分けて見ると判断しやすくなります。
まとめ
- AIモードとは:検索した内容にAIが会話の形で答える機能。日本語では2025年9月から。質問を小さな話題に分けて調べる「クエリ ファンアウト」を使う
- AIによる概要との違い:AIによる概要は通常の検索の結果の上に出る要約、AIモードは別のタブで続けて質問できる。サイトの運営者から見た扱いは同じ
- 2026年10月の変更:回答の中のリンクを増やし、公式のサイトの欄(テスト中)や、ニュースの記事の一覧を加える
- 引用されるために:特別な最適化は要らない。インデックスとスニペットの条件を満たし、大事な情報を文章で、見出しの問いにすぐ答える形で書く
- 確かめ方:Search Consoleの「生成 AI 機能」のレポートで表示回数、想定の質問を定期的に投げて引用元を記録する
株式会社INVOXは、データ基盤の構築、データ分析の支援、AIエージェントの開発を行っています。Search Console・GA4・広告・CRMのデータをBigQueryに統合し、Claudeで分析・改善を回せる環境の構築までを支援しています。
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