AIO対策とは、Googleの「AIによる概要」(AI Overviews)など、AIが検索に答える場面で、自社のページを引用・紹介してもらうための取り組みです。
Googleは、AIによる概要やAIモードに表示されるために、特別な最適化は必要ないと説明しています。では、具体的に何をすればよいのか。当社は、平日の朝のネタ探しを起点に、記事の追加・修正、データでの確認、改善までを、Claudeを使って回しています。
本記事では、AIO対策の意味とGoogleの公式の説明を整理し、やること5つと効果の確かめ方を解説します。後半では、当社の実際の運用を、指示文や数字も含めて紹介します。記載の仕様は2026年10月時点の情報です。
AIO対策とは
AIOは、2つの意味で使われています。
- AI Overviewsの略:Googleの検索結果の上に表示される、AIによる要約(日本語の画面では「AIによる概要」)
- AI Optimizationの略:AIの回答に自社の情報が使われるように最適化すること
どちらの意味でも、AIO対策の目的は同じです。検索した人がAIの回答を読んだときに、自社のページが引用元として示され、名前を覚えてもらい、クリックしてもらうことです。
近い言葉に、LLMO(Large Language Model Optimization)、GEO(Generative Engine Optimization)、AEO(Answer Engine Optimization)があります。対象とするAIの範囲や呼び方が違うだけで、取り組む中身はほぼ同じです。
| 呼び方 | 主な対象 | 月間検索数(目安) |
|---|---|---|
| AIO対策 | GoogleのAIによる概要・AIモード | 1,000〜1万 |
| LLMO対策 | ChatGPT・Gemini・Claudeなどの生成AI全般 | 1,000〜1万 |
| GEO対策 | 生成AIを使った検索エンジン全般 | 1,000〜1万 |
| AEO対策 | 質問に直接答える検索・AI全般 | 100〜1,000 |
月間検索数はGoogle広告のキーワードプランナー(日本、2025年10月〜2026年9月)
Googleの公式の説明(2026年10月時点)
Googleは、AIによる概要とAIモードについて、サイトの運営者向けに次のように説明しています(AI 機能とウェブサイト - Google 検索セントラル(別タブで開く))。
- 追加の要件はない:AIによる概要やAIモードに表示されるための追加の要件はなく、特別な最適化も必要ない
- 表示される条件:ページがインデックスに登録され、検索結果にスニペット(説明文)を表示できる状態であること
- リンクの選ばれ方:関連する複数のテーマで検索を行い(クエリ ファンアウト)、回答を支えるページを見つけてリンクする。そのため、通常の検索より幅広いページが表示されることがある
- AI向けの特別なファイルは不要:AI向けのテキストファイルや、特別な構造化データを作る必要はない
- 表示の制御:
nosnippet、data-nosnippet、max-snippet、noindexで、AIによる概要に使われる範囲も制限できる - 計測:AIによる概要とAIモードからの表示とクリックは、Search Consoleの検索パフォーマンスの検索タイプ「ウェブ」に含めて集計される
あわせて、AIによる概要が表示される検索結果からのクリックは「より質が高い」(サイトに長くとどまる傾向がある)と説明しています。クリック数だけでなく、問い合わせや資料請求などの成果で評価するよう勧めています(Top ways to ensure your content performs well in Google’s AI experiences on Search(別タブで開く))。
つまり、AIO対策は、SEOと別の施策ではありません。検索で評価される、役に立つページを作ることが前提で、その上で、AIが回答に使いやすい形に整えます。
AIO対策でやること5つ
当社が2026年10月にGoogleのAIモードで行った引用の調査と、これまでの記事の運用から、効果があると考えていることを5つにまとめました。
1. 検索の基本を満たす
AIに引用される前に、検索に載っている必要があります。
- 公開した記事がインデックスに登録されているかを、Search ConsoleのURL検査で確かめる
- 重要な内容は、画像ではなくテキストで書く
- 関連する記事どうしを内部リンクでつなぎ、クロールされやすくする
2. 質問に、見出しの直後の1文で答える
AIの回答は、ページ全体ではなく、質問に答えている部分を使って作られると考えています。見出しを読者の質問に近い形にし、その直後の1文で答えを書きます。
数字、比較表、番号付きの手順は、AIが抜き出しやすい形です。当社の以前の調査でも、引用されたページには、料金や所要時間などの具体的な数字や、比較表がありました(「LLMOの調べ方(別タブで開く)」)。
3. 自社にしか書けない一次情報を入れる
公式の情報をまとめただけの記事は、公式のページや、ほかのまとめ記事と区別がつきません。実際に試した結果、自社のデータでの集計、支援の中で分かったことなど、ほかのページにない情報を入れます。
たとえば、Googleスプレッドシートのコネクテッドシートで、GeminiにBigQueryのデータを質問できる機能が発表されたとき、当社は公式の説明に加えて、自社の環境で接続し、使えなかった画面と、代わりの方法で集計した結果を載せました(「コネクテッドシートとGeminiでBigQueryを分析する方法(別タブで開く)」)。
4. 新しい情報を早く出し、古い情報を直す
新機能の発表直後は、日本語の解説が少なく、AIが参照できるページも限られます。発表から数日のうちに記事を出せば、引用される機会が増えると考えています。
一方で、料金やプランの記述は古くなると誤りになり、AIが誤った情報を引用する原因にもなります。時期で変わる記述には「2026年10月時点」のように時点を書き、定期的に見直します。
5. 「依頼先」を聞かれる質問に備える
当社の調査では、「〇〇を支援してくれる会社は?」のように依頼先を聞く質問で、自社のページはほとんど引用されませんでした。代わりに引用されたのは、支援会社の比較記事、プレスリリース、各社のサービスページです。
依頼先を聞かれる質問に備えるには、自社のブログだけでなく、企業情報・サービス・支援実績のページの中身を充実させ、第三者のサイトでの紹介も増やす必要があります。
AIO対策の効果を確かめる方法
AIO対策の効果は、1つの数字では測れません。次の3つを組み合わせます。
| 方法 | 分かること | 分からないこと |
|---|---|---|
| Search Console | AIによる概要・AIモードでの表示回数(「生成 AI 機能」のレポート) | AIの機能からのクリック、検索語ごとの数字 |
| GA4 | ChatGPTやGeminiなどのAIの回答から来た訪問 | GoogleのAIによる概要からの訪問(オーガニック検索に含まれる) |
| 想定の質問をAIに投げる | どの質問で、どのページが引用されたか | 実際の利用者の画面と同じか |
Search Consoleの「生成 AI 機能」のレポート
Search Consoleには、AIによる概要とAIモードで自社のページが表示された回数を見るレポートがあります。2026年6月に発表され、8月末にすべてのサイトに広がりました(Introducing Search Generative AI performance reports in Search Console(別タブで開く))。2026年10月時点ではベータ版で、「検索パフォーマンス」の下の「生成 AI」から開きます。
Googleの公式の説明(前述)にある「ウェブ」への集計は、クリックを見るときの話です。表示回数は、このレポートで分けて見られます。
見られるのは表示回数で、ページ・国・デバイス・日付で分けられます。AIによる概要とAIモードは合算です。AIの機能からのクリックは、通常の検索パフォーマンスの「ウェブ」に含まれ、分けて見ることはできません。
当社の数字(2026年10月)
Search Consoleの「生成 AI 機能」のレポートで、当社のブログの記事が2026年10月にAIの機能で表示された回数は、次のとおりです(10月27日に確認)。
| ページ | AIの機能での表示回数 |
|---|---|
| PHPの脆弱性「PHP2Shell」の解説(10月22日公開) | 8,084 |
| Claudeの法人プランの違い | 404 |
| MRRの計算方法 | 346 |
| Claudeでダッシュボードを作る方法 | 232 |
| Claude Duetの解説(10月22日公開) | 224 |
PHP2Shellの記事が突出しています。発表の翌日に公開したClaude Duetの記事も、公開から数日で上位に入りました。
GA4で、2026年10月1日〜26日のin-vox.comへの訪問を流入元別に集計すると、「AI アシスタント」のチャネルは7セッション(ChatGPT 4、Gemini 2、Perplexity 1)でした。Googleのオーガニック検索は1,169セッションです。ChatGPTなどからの訪問は、まだごく少数です。
AIの回答の引用は、2026年10月14日に、想定の質問28件をGoogleのAIモードに入力して調べました。質問は、当社の記事のテーマに合わせて作ったものです。
| 状態 | 引用元が示された回答 | 当社のページが引用された回答 |
|---|---|---|
| ログインなし | 23件 | 7件(30%) |
| 当社の担当者のGoogleアカウントでログイン | 22件 | 10件(45%) |
ログインした状態では、閲覧の履歴が結果に影響している可能性があります。目安には、ログインなしの30%を使っています。
- 「ClaudeでBigQueryのデータを分析する方法は?」のようなツールの使い方の質問では、ログインの有無にかかわらず引用されるものがありました
- 依頼先を聞く質問5件は、ログインなしでは1件も引用されませんでした
- LTVやMRRの計算方法のように、定義を聞く質問では、AIモードはウェブのページを参照せずに答えていました
AIの回答は、同じ質問でも実行のたびに変わります。1回の結果で判断せず、同じ質問を定期的に調べて、傾向で見ます。調べ方の詳しい手順は「LLMOの調べ方(別タブで開く)」で解説しています。
当社の実践:ClaudeでAIO対策のPDCAを回す
ここからは、当社が実際に回している運用を紹介します。ネタ探し・記事の作成・データの確認・改善の4つを、それぞれClaudeに任せ、人は判断と公開の承認を担っています。

当社のAIO対策のPDCA
使っている道具は次のとおりです。
| 役割 | 使っているもの |
|---|---|
| 定期的に動かす | Claude Codeのスケジュールタスク(Claude Desktopのアプリから設定) |
| 検索とアクセスのデータ | Search ConsoleとGA4のデータをBigQueryに書き出し、ClaudeからBigQueryのコネクタで読む |
| ネタの共有 | Slack |
| 記事の管理と公開 | GitHub。記事ごとにプレビューのURLで確かめてから公開する |
| 検索数 | Google広告のキーワードプランナー |
BigQueryへの書き出しとClaudeの接続は、「ClaudeでサーチコンソールとGA4を分析する方法(別タブで開く)」と「ClaudeとBigQueryを連携する方法(別タブで開く)」で解説しています。
Plan:毎朝、記事にすべきネタを探す
平日の朝(8時30分に設定)に、Claude Codeのスケジュールタスクが動き、記事にする価値のあるネタを探してSlackに投稿します。指示文の主な部分は次のとおりです(社内の名前は伏せています)。
指示文(抜粋)
自社のブログで、最新の情報を早く記事にするためのネタ探しをする。記事は書かない(候補を知らせるだけ)。
- 公式の情報源を見る:Anthropic・OpenAI・Googleの発表、BigQuery・GA4・Google広告・HubSpotなどのリリースノート。日付が確かめられないものは除く
- 検索の動きを見る:Search Consoleの書き出しから、直近3日で表示が急に増えた検索語を拾い、理由をWeb検索で確かめる
- 月曜だけ:専用の記事がない検索語を拾う
- 多くても5件に絞り、「新しい記事」か「既存の記事を直す」か、急ぐ度合いを付けて投稿する
- 知らせたものは記録し、二度知らせない
検索の急増は、次のSQLで拾っています。直近3日の表示回数が、その前の14日の平均の3倍以上になった検索語を出します。
WITH d AS (SELECT MAX(data_date) AS last FROM `your-project.searchconsole.searchdata_url_impression`),
q AS (
SELECT query,
SUM(IF(data_date > DATE_SUB(d.last, INTERVAL 3 DAY), impressions, 0)) AS recent3,
SUM(IF(data_date <= DATE_SUB(d.last, INTERVAL 3 DAY), impressions, 0)) / 14 * 3 AS base3
FROM `your-project.searchconsole.searchdata_url_impression`, d
WHERE data_date > DATE_SUB(d.last, INTERVAL 17 DAY) AND query IS NOT NULL
GROUP BY query)
SELECT * FROM q WHERE recent3 >= 10 AND recent3 >= 3 * base3 ORDER BY recent3 DESC LIMIT 20
2026年10月26日(月曜)の投稿は次のとおりです(5件のうち1件を除いています)。
ブログのネタ(2026/10/26)
- Gemini in Sheets で BigQuery に自然言語で質問できるように(10/19 発表)→ 新しい記事。急ぎ:高
- Claude Enterprise でチャットと Cowork が統合、費用を抑える「Efficient mode」と支出の上限が追加(10/23)→ 既存の記事を直す。急ぎ:中
- 「claude ダッシュボード」表示321・平均12.1位で、2つの記事に割れている → 既存の記事を直す。急ぎ:中
- 「fivetran」表示33・平均21.7位 → タイトルと冒頭を直す。急ぎ:低
2026年10月13日〜27日の約2週間に記録したネタは18件でした。うち8件が新しい記事、10件が既存の記事の修正です。
Do:記事を書く・直す
ネタを見て、人が「今朝のネタで記事を書いて」と頼むと、Claude Codeが次の順で進めます。
- 狙う検索語の月間検索数を、キーワードプランナーで確かめる
- 公式の発表とヘルプを読み、時期で変わる記述には時点を書く
- 可能なものは実際に試し、画面と結果を載せる
- 図とサムネを作り、書き終えたら、別のClaudeに出典との食い違いや書き方を確かめさせる
- GitHubにプルリクエストを作り、プレビューのURLで人が確かめてから公開する
10月26日は、ネタの投稿から約30分で、新しい記事1本と既存の記事6本の修正のプルリクエストができました(1つのネタで複数の記事を直したものを含みます)。その後、Geminiの新機能を自社の環境で試した結果を足し、2回のレビューを経て、14時32分に公開しました。新しい記事は、同じ日の17時10分にGoogleにクロールされ、URL検査でインデックスへの登録を確かめました。
人が判断したのは、どのネタを記事にするか、実際に試すか、公開してよいかの3点です。公開や外部への書き込みは、必ず人の承認を経るようにしています。
Check:検索とAIの回答の数字を見る
平日の朝のネタ探しで、検索の急増は毎回見ています。これとは別に、月に1回、次の3つを確かめるスケジュールタスクを動かしています。
- 古い記述:「2026年10月時点」のような記述を抜き出し、料金やプランが変わっていないかを公式のページで確かめる
- 食い合い:同じ検索語で2つ以上の記事が表示されていないか
- クリック率:上位に表示されているのにクリック率が低い記事はないか。前に直した記事は、直す前と後の28日で比べる
AIの回答の引用は、前述の想定の質問を、同じ条件で定期的に調べる予定です。
Act:タイトル・食い合い・古い記述を直す
数字で見つけた問題は、翌朝のネタとして知らせ、記事を直します。
たとえば、「claude dashboards」という検索語では、直近28日の表示が、Claude Codeでダッシュボードを作る記事(638回)のほうが、Claude Dashboardsの機能の記事(419回)より多くなっていました。2つの記事が同じ検索語を取り合っている状態です。「Claude Dashboards」は機能の名前なので、機能の記事を主にすると決めました。Claude Dashboardsの機能の記事のタイトルを「Claudeでダッシュボードを作る方法」に変え、Claude Codeの記事の冒頭から案内する形に直しています。
運用して分かったこと
運用を始めてまだ数週間ですが、次のような変化がありました。
- 発表直後の記事は早く見られる:Anthropicが2026年10月21日に発表したClaude Duetの記事は、翌22日に公開し、22〜24日の3日間で検索の表示が1,541回、クリックが21回ありました
- ブログ全体の表示:ブログの検索の表示回数は、10月12日の週(7日間)の4,213回に対し、10月19日〜24日(6日間)は26,254回でした。ただし、そのうち18,472回は、同じ週に公開したセキュリティの記事1本によるものです。この記事を除くと7,782回です。この間に記事の数も増えているため、運用の効果だけとは言えません
一方で、まだ分からないこともあります。AIの回答での引用が増えたかは、同じ質問での再調査で確かめる予定です。問い合わせなどの成果につながったかも、期間が短いため、まだ判断できません。
AIO対策の注意点
AIの回答は毎回変わる
同じ質問でも、AIの回答と引用元は実行のたびに変わります。ログインの有無や閲覧の履歴でも変わります。1回の結果で一喜一憂せず、同じ条件で定期的に調べます。
「AI専用の対策」をうたう施策に注意する
Googleは、AIによる概要に表示されるために、AI向けの特別なファイルや構造化データは不要だと説明しています。検索の基本を満たさないまま、AI向けの施策だけを足しても効果は見込めません。
誤った情報が引用されることもある
AIは、古い記述や誤った記述もそのまま引用することがあります。料金や仕様の記述に時点を書き、定期的に見直すことは、AIO対策であると同時に、自社の信頼を守ることにもなります。
まとめ
- AIO対策とは:GoogleのAIによる概要など、AIの回答で自社のページを引用・紹介してもらうための取り組み。LLMO・GEO・AEOとほぼ同じ意味
- Googleの公式の説明:特別な最適化は不要。インデックスに登録され、スニペットを表示できることが条件。クリックはSearch Consoleの「ウェブ」に含まれ、表示回数は「生成 AI 機能」のレポートで見られる
- やること5つ:検索の基本を満たす、見出しの直後で答える、一次情報を入れる、新しい情報を早く出して古い情報を直す、依頼先を聞かれる質問に備える
- 確かめ方:Search Consoleの「生成 AI 機能」のレポート、GA4の「AI アシスタント」、想定の質問をAIに投げて引用を調べる方法を組み合わせる
- 当社の実践:平日の朝のネタ探しを起点に、記事の作成・データの確認・改善をClaudeで回し、人は判断と公開の承認を担う
AIO対策を続けるには、検索とアクセスのデータを、毎日見られる状態にしておくことが前提です。Search ConsoleやGA4の画面を毎回開いていては、ネタ探しも効果の確認も続きません。
株式会社INVOXは、データ基盤の構築、データ分析の支援、AIエージェントの開発を行っています。Search Console・GA4・広告・CRMのデータをBigQueryに統合し、Claudeで分析・改善を回せる環境の構築までを支援しています。
「AIO対策に何から手を付けるべきか知りたい」「検索とアクセスのデータを使って、記事の改善を回したい」といった課題をお持ちでしたら、お問い合わせください。




