Claudeを会社で使う場合のプランは、TeamとEnterpriseの2つです。150名以下で、監査ログ・SCIM・請求書払いが要らなければTeam、それらが必要な場合や150名を超える場合はEnterpriseが候補です。
2つは料金の仕組みが違います。Teamは席ごとの定額で、使用量に上限があります。Enterpriseは席の料金に、実際に使った分の従量課金が加わり、席ごとの上限はありません。
本記事では、料金、機能、データの扱い、支払いの条件を比べ、申し込んだあとに管理者が最初に行う設定と、プランの選び方を解説します。記載の料金と仕様は2026年10月時点の公式情報に基づきます。
Claudeのプランの全体像
Claudeのプランは、個人向けの3つと、法人向けの2つに分かれます(プランと料金(別タブで開く))。
| プラン | 対象 | 料金(1人あたり月額・税抜き) |
|---|---|---|
| Free | 個人 | 無料 |
| Pro | 個人 | 20ドル(年払いは月17ドル) |
| Max | 個人 | 100ドルから(Proの5倍または20倍の使用量) |
| Team | 2〜150名のチーム向け | スタンダード席20ドル、プレミアム席100ドル(年払い) |
| Enterprise | 大企業(20席から) | 席の料金20ドル(年払い)+使った分の従量課金 |
表の料金は税抜きです。2026年4月から、日本の顧客には消費税10%が加わります(後述)。
個人のプランを社員が個別に契約して業務に使う方法もありますが、請求がばらばらになり、管理者がアカウントや設定を管理できません。会社として使うなら、TeamかEnterpriseを選びます。
TeamとEnterpriseの料金
Team:席ごとの定額
Teamには、使用量の違う2種類の席があり、組み合わせて契約できます(プランと料金(別タブで開く))。
| 席 | 年払い(月額) | 月払い | 使用量 |
|---|---|---|---|
| スタンダード席 | 20ドル | 25ドル | Proより多い |
| プレミアム席 | 100ドル | 125ドル | スタンダード席の5倍 |
日本語の料金ページでも、Teamの席の料金は税抜きで表示されています。実際の請求には消費税10%が加わります。
使用量には、5時間ごとと週ごとの上限があります。上限に達したら、リセットを待つか、追加の使用量を購入して続けます。追加分はAPIと同じ料金で、組織や個人ごとに支出の上限を決められます。
Claude CodeとClaude Coworkはどちらの席にも含まれ、チャットと同じ使用量の枠を使います。毎日Claude Codeで開発するエンジニアや、Coworkに長い仕事を任せる人はプレミアム席、それ以外はスタンダード席、と分けると費用を抑えられます。最上位のモデルのFableは、Teamではプレミアム席だけで使え、週の上限の50%までです。
Teamには、Claude Platform(API)で使えるクレジットも付きます。席ごとの分を組織で合算し、上限は月500ドルです。
Enterprise:席の料金+従量課金
Enterpriseの席は1種類で、1席あたり月20ドル(年払い・税抜き)です。席の料金には使用量が含まれず、チャット、Claude Code、Coworkで使った分を、APIと同じ料金で別に支払います(What is the Enterprise plan?(別タブで開く))。
日本語の料金ページでも、Enterpriseの席の料金とAPIの料金は税抜きのまま表示されています。実際の請求には、どちらも消費税10%が加わります。
席ごとの使用量の上限はありません。費用を予測しやすくしたい場合は、管理者が支出の上限を設定します(次の節)。
APIの料金は、モデルと、入力・出力の量で決まります。使う人数が同じでも、使い方によって月の費用は大きく変わります。Enterpriseを検討するときは、使う人数と、主に使うモデルを決めたうえで、見積もりを依頼してください。
Enterpriseの費用を管理する設定
2026年10月23日、AnthropicはEnterpriseで、チャットとCoworkを1つのClaudeに統合した画面の一般提供を始め、あわせて費用を管理する設定を案内しました(Claude Cowork and chat come together for Enterprise(別タブで開く))。統合後は、チャットで始めた依頼がそのままファイルの作成やコードの実行に進むため、短いチャットより多くの使用量を使うことがあります。
管理者が使える設定は次のとおりです。
| 設定 | 内容 |
|---|---|
| 支出の上限 | 組織・グループ・メンバーごとに、月の上限を決める。上限に達すると、引き上げるか、次の請求期間まで使えない |
| グループの共有予算 | グループで1つの月の予算を共有する。メンバーごとの上限とあわせて確かめられ、先に尽きたほうで止まる |
| 使えるモデル | ロールごとに、使えるモデルを決める。統合後の画面では、チャットとCoworkの仕事の両方に効く |
| Efficient mode | 統合後の画面で使えるモデルを、SonnetとHaikuに限る。2026年10月時点では、新しい会話はSonnet 5.5で、思考の量(effort)を低くして始まる |
支出の上限と共有予算は「Organization settings」→「Usage」で、オーナーと、請求の権限(Billing)を持つカスタムロールが設定します(Usage-based Enterprise plans(別タブで開く))。
共有予算は2026年10月28日に一般提供になりました。予算の50%・75%・95%・100%に達すると、請求の権限を持つ人にメールで知らせが届きます。上限に達したメンバーは、画面の「Request more」から追加を頼めて、管理者が「Review requests」で判断します。席に使用量が含まれる従来の席のプランでは、共有予算がかかるのは追加の使用量だけです。公式のヘルプは、グループの前月の支出をもとに余裕を持たせた額から始める例を示しています(Manage pooled group budgets on Enterprise plans(別タブで開く))。
Efficient modeは、オーナーが「Models」のページで組織全体に、またはカスタムロールごとに有効にします。統合後の画面だけに効き、ほかの製品の使えるモデルは変わりません。ロールごとに決めた使えるモデルは、統合後の画面では、チャットとCoworkの仕事の両方に効きます(Set up and manage the new unified Claude experience(別タブで開く))。
日常の調べものや文書の作成が中心のメンバーにはEfficient modeを、データ分析や開発で上位のモデルを使うメンバーには別のロールを割り当てると、費用と使い勝手を両立しやすくなります。
Enterpriseで使われ方を確かめる機能
2026年10月28日、AnthropicはEnterprise向けに、スマートレポートと社内アンケートの一般提供を始めました(Smart reports, surveys, and pooled group budgets for Claude Enterprise(別タブで開く))。費用をかけた分、業務に使われているかを確かめる機能です。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| スマートレポート | チーム・期間(直近28日まで)・製品(チャット、Claude Code、Cowork)を選ぶと、Claudeが会話の一部を読み、仕事の内容ごとの支出、作られた成果物、つまずいている点(足りないコネクタなど)、スキルにするとよい繰り返しの作業をまとめる |
| 社内アンケート | 回答のあとに短い質問を出し、時間がどれだけ減ったか、どの使い方を広めたいかなどを聞く。対象のグループ、期間、出す場所(チャット、Cowork、Claude Code)を選べ、回答はCSVで書き出せる |
スマートレポートは初期設定ではオフで、オーナーが「Organization settings」→「Capabilities」→「Analytics」で有効にします。2026年10月時点では、組織ごとに月10本まで無料で作れます。管理者のほか、部門の責任者に担当のグループだけのレポートを作る権限を渡すこともできます。顧客管理の暗号鍵(CMEK)、HIPAAに対応した構成、推論を自社のクラウドで動かす構成の組織では使えません。Claude Codeをゼロデータ保持(ZDR)で使う組織では、Claude Codeはレポートの対象から外れます(Get started with smart reports(別タブで開く))。
アンケートは「Analytics」→「Surveys」で作ります。書き出したCSVには回答者のメールアドレスが入るため、匿名のアンケートにはなりません。HIPAAに対応した構成の組織では使えません(Create surveys for your organization(別タブで開く))。
公式のヘルプは、スマートレポートを個人の評価や人事の判断に使わないよう求めています。導入の効果を部門ごとに確かめ、次にどの業務へ広げるかを決める材料として使います。
TeamとEnterpriseの機能の違い
使える機能
チャット、Claude Code、Claude Cowork、コネクタ、スキル、プロジェクトの共有、Research、Claude Dashboards(ベータ)などの機能は、TeamとEnterpriseで同じように使えます。違いは、主に管理とセキュリティの機能です。ただし、FableはTeamではプレミアム席だけで使え、Claude Security(ベータ)と、スマートレポート・社内アンケート(前述)はEnterpriseだけです。
管理とセキュリティ
料金ページから、違いのある項目と、法人で確かめることが多い項目を抜き出しました(プランと料金(別タブで開く))。
| 機能 | Team | Enterprise |
|---|---|---|
| シングルサインオン(SSO)・ドメインの確認 | ○ | ○ |
| コネクタの管理(リモート・ローカル) | ○ | ○ |
| 組織全体へのスキルの配布 | ○ | ○ |
| 使用状況の分析 | ○ | ○ |
| ドメインキャプチャ・自社のドメインを使うアカウントの移行 | × | ○ |
| ロールベースのアクセス制御(カスタムロール) | × | ○ |
| SCIM(アカウントの自動の作成・削除) | × | ○ |
| 監査ログ | × | ○ |
| Compliance API | × | ○ |
| データの保持期間の設定 | × | ○ |
| IPアドレスでのアクセス制限 | × | ○ |
| HIPAAに対応した構成 | × | ○ |
Teamでも、SSOでのログインと、使えるコネクタやスキルの管理はできます。一方、退職者のアカウントをIDプロバイダー(OktaやMicrosoft Entra IDなど)と連動して止める(SCIM)、誰がいつ何をしたかを記録で追う(監査ログ)、会話の記録を一定期間で消す(データの保持期間)といった要件があるなら、Enterpriseが必要です。
Enterpriseでは、カスタムロールで、機能を使えるグループを分けられます。たとえば、Coworkのクラウドでの実行を、特定のチームだけに許可できます(Use Claude Cowork on Team and Enterprise plans(別タブで開く))。
人数と契約
| Team | Enterprise(オンライン) | Enterprise(営業経由) | |
|---|---|---|---|
| 人数 | 2〜150名 | 20席から | 50席から |
| 請求 | 月払い・年払い | 年払い | 年払い |
| 支払い | クレジットカード | クレジットカード・ACH(米国の銀行振込) | クレジットカード・ACH・請求書払い |
| 通貨 | 地域による | 米ドルのみ | 複数の通貨に対応 |
| 使用量の支払い | 追加分のみ | クレジットを前払い | 月ごとに後払い |
Enterpriseは、オンラインでも営業経由でも、機能と席の料金は同じです(What is the Enterprise plan?(別タブで開く))。請求書払いや米ドル以外の通貨が必要な場合は、営業経由で契約します。営業経由では、AWS Marketplaceでの購入やトライアルも選べます(プランと料金(別タブで開く))。
データの扱い
学習に使われるか
TeamとEnterpriseでは、初期設定で、入力した内容はモデルの学習に使われません(プランと料金(別タブで開く))。個人のプラン(Free・Pro・Max)は、本人が設定で学習への利用をオフにする形です。
ただし、法人のプランでも、利用者が回答に高評価・低評価を付けて送ると、その会話全体が最長5年保存され、モデルの学習に使われることがあります(Is my data used for model training?(別タブで開く))。止める場合は、管理者が「Data and Privacy」の「Rate chats」をオフにします。
データの保存場所
公式のヘルプでは、データは米国に保存されると説明されています。処理の通信は、初期設定では米国、欧州、アジア、オーストラリアの国に振り分けられることがあります(Where are your servers located?(別タブで開く))。
使った分の従量課金のEnterpriseでは、処理を米国内に限る設定も選べます。日本国内での処理を選べるという記載は、Claudeのアプリについては見つかりませんでした。国内での処理が社内の規程で求められる場合は、Amazon BedrockやGoogle CloudのVertex AI(現Agent Platform)など、クラウドのサービス経由でClaudeのAPIを使う方法を、情報システムの担当者と確かめてください。Google Cloudで使う場合の2つの提供形態と、処理する場所の選び方は、「ClaudeをGoogle Cloudで使う方法(別タブで開く)」で解説しています。
支払いと消費税
2026年4月1日から、日本の顧客には消費税10%が加わっています。Anthropicは適格請求書発行事業者として登録しており(登録番号 T7700150134388)、消費税の課税事業者である法人は、仕入税額控除を受けられます。請求の通貨は変わらず、消費税の額は適格請求書に円で表示されます(Notice regarding consumption tax (JCT) for Japanese customers(別タブで開く))。
経理の担当者と事前に確かめておく点は次のとおりです。
- Teamはクレジットカードのみ:請求書払いはできない
- 席の増減:途中で席を足すと日割りですぐに請求される。メンバーを外しても返金はなく、契約の席の数は減らない。空いた席はほかのメンバーに割り当てる(How is my Team plan bill calculated?(別タブで開く))
- 追加の使用量:Teamで上限を超えた分を使う場合の費用は、毎月の金額が変わる
申し込みと、管理者が最初に行う設定
Teamの申し込み
会社のメールアドレスでclaude.aiにログインし、案内に沿ってTeamを選びます。申し込む人は、Gmailのような誰でも取れるメールアドレスは使えません。最低2名からで、月払いか年払いかは申し込みのときに選びます(Get started with the Team plan(別タブで開く))。
TeamからEnterpriseへは、あとから移れます。ただし、オンラインでの移行は元に戻せません。また、Teamに付く月ごとのAPIクレジットは、Enterpriseでは付きません(Migrate your organization from Team to Enterprise(別タブで開く))。
最初に行う設定
申し込んだら、オーナーは「Organization settings」で次の設定を行います。
| 設定 | 場所 | 内容 |
|---|---|---|
| メンバーの招待 | Members | メールアドレスで招待する。招待中も席を1つ使う |
| SSO | 認証の設定 | DNSでドメインを確認し、IDプロバイダーを設定する |
| コネクタ | Connectors | 社内で使うアプリ(Googleドライブ、Slack、BigQueryなど)を組織に追加する。各メンバーは、そのあと自分のアカウントで認証する |
| Cowork | Cowork | 組織で使うか、クラウドで動かすか、書き込みのできるツールを承認なしで使えるか |
| スマートレポート | Capabilities → Analytics | Enterpriseで、使われ方のレポートを作れるようにするか。初期設定はオフ |
| チャットとCoworkの統合 | Capabilities | Enterpriseで、チャットとCoworkを1つの画面にするか(Chat and Cowork unified)。ロールごとに段階的に広げられる |
| スキル・プラグイン | Plugins & skills | 全員に配るものと、各自で追加できるものを決める |
| 追加の使用量 | Usage | 上限を超えた分を購入するか、組織と個人の支出の上限 |
| 評価の送信 | Data and Privacy | 回答への評価を送れるようにするか(Rate chats) |
Enterpriseでチャットとの統合の設定を変えていない組織は、「Chat」と「Cloud code execution and file creation」がオンなら、2026年11月16日に自動で有効になります。ゼロデータ保持(ZDR)、HIPAAに対応した構成、顧客管理の暗号鍵(CMEK)を使う組織は対象外で、これまでの画面のままです(Set up and manage the new unified Claude experience(別タブで開く))。
Coworkの設定の初期値は、TeamとEnterpriseで異なります。たとえば、クラウドでの実行は、Teamでは初期値がオン、Enterpriseではオフです。詳しくは「Claude Coworkとは(別タブで開く)」の管理者の設定の節で解説しています。
コネクタは、MCP(Model Context Protocol)という仕組みでClaudeと外部のアプリをつなぎます。仕組みと、追加するときの注意点は「MCPとは(別タブで開く)」で解説しています。
TeamとEnterpriseの選び方
次の順に確かめると、選びやすくなります。
- 150名を超えるか:Teamは2〜150名向けのため、超えるならEnterprise
- 監査ログ・SCIM・データの保持期間・IPアドレスでの制限が、社内の規程で必要か:必要ならEnterprise
- 請求書払いが必要か:必要なら、営業経由のEnterprise(50席から)
- 使う量に差があるか:差が大きいなら、Teamでスタンダード席とプレミアム席を組み合わせるか、使った分だけ払うEnterpriseにする
Enterpriseは20席からです。20名未満で監査ログなどが必要な場合は、20席分の費用がかかることも含めて判断します。
いずれにも当てはまらなければ、まずTeamで始められます。使い方が固まってから、Enterpriseに移るかを判断できます。
まとめ
- 法人のプラン:Team(2〜150名、席ごとの定額)と、Enterprise(20席から、席の料金+従量課金)の2つ
- 料金:Teamはスタンダード席が月20ドル、プレミアム席が月100ドル(年払い・税抜き)。Enterpriseは席が月20ドル(税抜き)で、使った分をAPIの料金で払う
- 機能の違い:主に管理とセキュリティ。監査ログ、SCIM、カスタムロール、データの保持期間、IPアドレスでの制限はEnterpriseのみ
- 費用の管理(Enterprise):組織・グループ・メンバーごとの支出の上限、グループの共有予算、ロールごとのモデルの制限、SonnetとHaikuに限るEfficient modeがある。使われ方は、スマートレポートと社内アンケートで確かめられる
- データの扱い:どちらも初期設定で学習に使われない。データは米国に保存される
- 支払い:2026年4月から消費税10%。Teamはクレジットカードのみで、請求書払いは営業経由のEnterprise
プランを決めたあとに効果が出るかどうかは、Claudeに何を任せ、どのデータを渡すかで決まります。広告・GA4・CRMのデータが別々のツールに分かれたままだと、コネクタをつないでも、媒体を横断した集計や、売上と結びつけた分析で、正しい結果を得にくくなります。
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