「広告のCPAが上がってきたが、LPのどこを直せばよいかわからない」。LP(ランディングページ)の改善では、まず何が起きているかをデータで確かめる必要があります。
LP全体のCVR(コンバージョン率)だけを見ていると、特定の端末や流入元だけで起きている問題に気づけません。見た目の印象で改善案を出しても、原因と違う場所を直してしまうことがあります。
本記事では、CVR改善のために、LPの改善点を見つける分析のやり方を解説します。
そのうえで、デモ用のデータを使い、GA4のデータをLP・端末・期間で分けて、CVRが下がった箇所を絞り込んだ例と、Claudeで集計する方法、注意点を紹介します。
LPの分析で見る指標
LPの分析では、次の指標を、LPごとに見ます。
| 指標 | 意味 | わかること |
|---|---|---|
| セッション | LPから始まった訪問の数 | 集客の量 |
| CVR | コンバージョンしたセッション ÷ セッション | LPの成果 |
| エンゲージメント | 一定時間以上の滞在や、スクロールなど | 内容が読まれているか |
| 途中の行動の割合 | 料金ページの閲覧、フォームの表示など | どこで離脱しているか |
CVRだけでは、「どこで離脱しているか」がわかりません。料金ページの閲覧やフォームの表示など、コンバージョンの手前の行動の割合も合わせて見ると、問題の場所を絞り込めます。
LP・端末・流入元で分けて比べる
LP全体のCVRは、端末や流入元の割合が変わるだけでも上下します。次の切り口で分けて比べます。
- LP別:複数のLPがある場合は、LPごとに比べる
- 端末別:スマートフォンとPCでは、画面の大きさやフォームの入力のしやすさが違う
- 流入元別:検索広告、SNS広告、自然検索などで、訪問者の検討の段階が違う
- 期間別:変化が起きた時期を特定し、施策の記録と照らし合わせる
広告の媒体ごとのCPAの悪化を、CPCとCVRに分けて調べる方法は、「CPAとは?悪化の原因と改善方法(別タブで開く)」で解説しています。CVRが下がっているとわかったら、本記事の方法でLPを調べます。
デモ用のデータで絞り込む
ここからは、架空の動画学習のサブスクリプションサービス「Lumina」のデモ用のデータで、広告用のLP 3ページを分析した例を紹介します。コンバージョンは、無料トライアルの開始です。
2026年2〜4月の3か月と、その前の3か月(2025年11月〜2026年1月)を比べました。
LP × 端末で比べる
LPと端末の組み合わせごとに、CVRと料金ページの閲覧率を並べました。

Claudeで作成した、LP別・端末別のCVR(デモ用のデータ)
LP全体のCVRは6.4%から5.1%に下がっていました。LPと端末で分けると、/lp/free-trialのスマートフォンだけが、6.2%から2.7%と半分以下になっています。
ほかの組み合わせの上下は2ポイント前後でした。1つの組み合わせのセッションは3か月で1,000〜1,700ほどで、この程度の上下は通常のばらつきの範囲です。
一方、料金ページの閲覧率は、/lp/free-trialのスマートフォンも、ほかの組み合わせと同じ22%前後でした。LPの内容は読まれているのに、トライアルの登録の段階で離脱している可能性があります。
変化が起きた時期を特定する
/lp/free-trialのCVRを、月ごとにスマートフォンとPCで並べました。

Claudeで作成した、/lp/free-trialのCVRの推移(デモ用のデータ)
スマートフォンのCVRは2月から下がり、その後も戻っていません。PCは変わっていません。
施策の記録を確かめると、2月1日に、トライアルの登録フォームを変更していました。変化が起きた時期、スマートフォンだけで起きていること、料金ページまでは読まれていることから、スマートフォンでのフォームの入力に問題がある可能性が高いと考えられます。
原因を確かめる
データで絞り込めるのは、「どこで」「いつから」までです。最後は、実際に確かめます。
- 実際に操作する:スマートフォンで登録フォームを開き、入力のしにくさや、エラーが出ないかを確かめる
- フォームの途中の行動を見る:フォームの表示、入力の開始、送信のボタンの押下などをイベントとして計測していれば、どこで離脱しているかがわかる
- 変更の前に戻して比べる:原因がはっきりしない場合は、変更の前のフォームに戻し、CVRが戻るかを確かめる
ClaudeでLPの分析を集計する方法
必要なデータ
- GA4のセッションのデータ:ランディングページ、端末、流入元、コンバージョンの有無、途中の行動(料金ページの閲覧など)
- 施策の記録:LPやフォームを変更した日と内容
- 広告のデータ:媒体別の広告費・クリック。CPAの変化と合わせて見る場合
GA4のデータをBigQueryに書き出し、Claudeから集計する手順は、「ClaudeでGA4を分析する方法(別タブで開く)」で解説しています。
前提として渡すこと
前提の例
・対象は、/lp/ で始まるランディングページのセッション
・CVRは、トライアルを開始したセッション ÷ セッション
・比べる期間は、直近の3か月と、その前の3か月
・タブレットなど、セッションが少ない区分は比較から外す
・LPやフォームの変更の記録は、別のシートにある
指示の例
プロンプト例
広告用のLPについて、LPと端末の組み合わせごとに、直近3か月とその前の3か月のセッション、CVR、料金ページの閲覧率を表にしてください。CVRが3ポイント以上下がった組み合わせに印を付けてください。
プロンプト例
CVRが下がった組み合わせについて、月ごとのCVRを端末別に折れ線グラフにしてください。CVRが下がり始めた月と、施策の記録にある変更の日を並べてください。
プロンプト例
CVRが下がった組み合わせについて、流入元別にもCVRを比べてください。特定の流入元だけで下がっているのか、すべての流入元で下がっているのかを教えてください。
結果を確かめる
- セッションが少ない区分:区分を細かくしすぎると、1つの区分のセッションが少なくなり、CVRが大きくぶれます。セッション数を表に並べ、少ない区分の差は断定しないようにします
- コンバージョンの計測が変わっていないか:フォームを変えたときに、コンバージョンのイベントの設定が変わってしまうこともあります。計測の変更による見かけの低下でないかも確かめます
LPの分析をするときの注意点
LPの種類によってCVRの水準は違う
料金ページのように、検討が進んだ人が訪れるページは、CVRが高くなります。ブログの記事のように、情報を探している人が訪れるページは、CVRが低くなります。種類の違うページのCVRを比べても、改善点は見つかりません。同じ種類のLPどうし、または同じLPの期間どうしで比べます。
流入元の割合の変化に気をつける
広告の配信先を変えると、LPに来る人の検討の段階が変わります。LPを変えていないのにCVRが下がった場合は、流入元の割合が変わっていないかを確かめます。
改善の効果は、同じ期間で比べる
LPを直したあとに、前後の期間で比べると、季節や広告の配信の変化も混ざります。可能であれば、A/Bテストのように、同じ期間に変更前と変更後のLPを出し分けて比べます。結果の判断の仕方は、「A/Bテストの結果の見方(別タブで開く)」で解説しています。
まとめ
CVR改善のためのLPの改善点は、LP全体のCVRではなく、LP・端末・流入元・期間で分けて比べることで見つかります。今回のデモ用のデータでは、LP全体のCVRの低下の原因が、1つのLPのスマートフォンだけで起きていたフォームの問題に絞り込めました。
- 見る指標:CVRに加えて、料金ページの閲覧など途中の行動の割合
- 分け方:LP × 端末で比べ、変化が起きた時期を特定する
- 確かめ方:施策の記録と照らし合わせ、実際に操作して原因を確かめる
GA4のデータと施策の記録がそろっていれば、これらの集計はClaudeに任せられます。データで「どこで」「いつから」を絞り込み、直す場所を決めてからLPを改善するのがおすすめです。




