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技術・ツール紹介

データポータル(旧Looker Studio)の使い方|広告とGA4のレポートを作る手順と注意点

佐藤 恒株式会社INVOX 代表取締役 CEO

データポータルは、Googleが無料で提供しているBIツールです。GA4やGoogle広告、スプレッドシート、BigQueryのデータをつなぎ、グラフや表を並べたレポートを作って共有できます。

2026年4月に、Looker Studioは元の名称の「データポータル」(英語名はData Studio)に戻りました。URLは datastudio.google.com になり、以前の lookerstudio.google.com は自動で転送されます(データポータルのドキュメント(別タブで開く))。既存のレポートは、そのまま使えます。

本記事では、広告のデモ用のデータでレポートを作った画面を使い、データの接続から共有・定期配信までの手順を解説します。あわせて、実際に試して分かったことを2つ紹介します。

  • 広告の3媒体を1つの表にする方法(データの統合とBigQueryのカスタムクエリ)の比較
  • データポータルからBigQueryに送られるクエリの回数と課金の実測

無料版とProの違いと、GA4の割り当ての上限などのつまずきやすい点も整理します。記載の仕様は2026年10月時点の情報です。

データポータルでできること

次の画面は、Google広告のキャンペーン別・日別のデモ用のデータ(BigQueryのテーブル)をつないで作ったレポートです。

データポータルで作ったGoogle広告のレポート。上に費用31,754,480、CV数3,444、CPA9,220のスコアカードと期間設定、下にキャンペーン別の費用・CV数・CPAの表と、月別の費用の推移のグラフが並んでいる

データポータルで作ったGoogle広告のレポート(デモ用のデータ)

この1ページに、次の部品を置いています。

部品 内容
スコアカード 費用・CV数・CPAの合計を大きく表示する
表 キャンペーン別の費用・CV数・CPA
期間のグラフ 月別の費用の推移
期間設定 見る人がレポート全体の期間を切り替える

作ったレポートは、閲覧者に共有したり、決まった時刻にメールで送ったりできます。グラフの点や表の行をクリックすると、ほかのグラフもその条件で絞り込まれます(クロスフィルタ)。

レポートを作る手順

手順1:データを追加する

datastudio.google.com で「レポートを作成」を選ぶと、「データのレポートへの追加」の画面が開きます。Googleが提供するコネクタが並んでいるので、使うデータに合わせて選びます。

データポータルの「データのレポートへの追加」の画面。Google Connectorsとして、Looker、Googleアナリティクス、Google広告、Googleスプレッドシート、BigQuery、AppSheetなどのコネクタが並んでいる

データのレポートへの追加(2026年10月時点の画面)

マーケティングで使うことが多いコネクタは次のとおりです(コネクタの一覧(別タブで開く))。

データ コネクタ 選ぶもの
GA4 Google アナリティクス アカウントとプロパティ
Google広告 Google 広告 広告アカウント
Search Console Search Console サイトと、表のタイプ(サイトかURLか)
スプレッドシート Google スプレッドシート ファイルとシート
BigQuery BigQuery プロジェクト、データセット、テーブル(またはカスタムクエリ)

Meta広告やYahoo!広告など、Google以外の媒体は、Googleが提供するコネクタにはありません。パートナー(サードパーティ)のコネクタを使うか、BigQueryにデータを集めてからつなぎます。

今回は、BigQueryのコネクタで、デモ用のプロジェクトにあるGoogle広告のテーブルを選びました。追加すると、右側の「データ」の欄に、テーブルの列(ディメンションと指標)が並びます。

手順2:グラフと表を置く

データの欄にある列を、キャンバスにドラッグすると、列の種類に合わせたグラフが作られます。今回は、CV数をドラッグするとスコアカード、キャンペーン名をドラッグすると表になりました。

グラフの種類を決めて置く場合は、上の「グラフを追加」から選び、キャンバスをクリックします。置いたグラフを選ぶと、右側に「設定」と「スタイル」が開くので、ディメンションと指標を入れ替えます。

  • 期間のグラフ:ディメンションの日付の型を「年、月」にすると、日別ではなく月別の推移になる
  • 表:「指標を追加」で、費用・CV数・CPAのように列を足す
  • 表示名:指標の左の鉛筆のアイコンから、cost_jpy を「費用」のように画面に出す名前を変えられる

手順3:計算フィールドでCPAを作る

元のデータにない指標は、計算フィールドで作ります。データの欄の下の「フィールドを追加」→「計算フィールドを追加」を選び、名前と数式を入れます。

計算フィールドの画面。フィールド名にCPA、数式に ROUND(SUM(cost_jpy) / SUM(conversions), 0) と入力している。データの認証情報の名前はぼかしている

計算フィールドでCPAを作る画面(デモ用のデータ)

CPAは、SUM(cost_jpy) / SUM(conversions) のように、費用の合計をCVの合計で割ります。日ごとのCPAの平均を取ると、CVの少ない日の値に引っ張られ、正しいCPAになりません。今回は、円未満を表示しないように ROUND(…, 0) で囲みました。

今回のデモ用のデータでは、費用31,754,480円、CV数3,444件で、CPAは9,220円でした。

手順4:期間設定とフィルタを置く

「コントロールを追加」→「期間設定」でキャンバスに置くと、見る人がレポート全体の期間を切り替えられます。キャンペーンの種類などで絞り込みたい場合は、同じメニューの「プルダウン リスト」を置きます。

手順5:共有する

右上の「共有」から、メールアドレスで閲覧者や編集者を招待します。リンクで共有することもできますが、その場合は、リンクを知っている全員ではなく、自社のドメインの中に絞る設定を選びます。

共有の前に、データソースの「データの認証情報」を確かめます。

データの認証情報 閲覧者に必要な権限 向いている場面
オーナーの認証情報 なし(作成者の権限でデータを読む) GA4やBigQueryの権限を持たない社内のメンバーに見せる
閲覧者の認証情報 閲覧者自身に、元のデータを読む権限が要る 見る人ごとに、見られるデータを分けたい

オーナーの認証情報では、レポートを見られる人は、元のデータの権限がなくても数字を見られます。社外秘のデータを含むレポートは、共有する相手を自社のドメインの中に絞ります。

手順6:定期配信を設定する

「共有」の右の▼から「配信のスケジュール」を選ぶと(公式のヘルプでは「共有」→「配信のスケジュール」)、レポートを決まった時刻にメールで送れます(レポートの自動配信のスケジュールを設定する(別タブで開く))。

メールの配信の画面。差出人と宛先(ぼかしている)、開始日、リピート(毎日)、時間(8:00)、タイムゾーンを設定する

配信のスケジュールの画面(差出人と宛先はぼかしています)

メールにはPDFが添付され、レポートへのリンクも入ります。無料版では、次の制限があります。

  • 1つのレポートに設定できるスケジュールは1つ
  • 送る頻度は、多くても1日1回
  • 宛先は50件まで
  • 送信数の上限:個人のGoogleアカウントは1日200通・1か月800通、Google Workspaceのアカウントは1日500通・1か月3,000通

毎週月曜の朝に、先週の広告の数字を定例のメンバーに送る、といった使い方なら無料版で足ります。

広告の3媒体を1つの表にする:統合とカスタムクエリを比べた

Google広告とMeta広告のように、媒体ごとにコネクタが違うと、データソースも別々になります。媒体を横断した表を作る方法は、主に次の2つです。

  • データの統合(ブレンド):データポータルの画面で、複数のデータソースを結合する
  • カスタムクエリ:BigQueryのコネクタにSQLを書き、媒体のテーブルを縦につなぐ

Google・Meta・Yahoo!の3媒体のデモ用のデータ(BigQueryにある、キャンペーン別・日別のテーブル)で、両方の方法で表を作って比べました。

データの統合 カスタムクエリ
作り方 画面でテーブルを並べ、結合条件を決める SQLで3つのテーブルを縦につなぐ(UNION ALL)
媒体の並び方 列(費用_Google、費用_Meta…) 行(媒体ごとに1行)
媒体別のCPA 媒体ごとに計算フィールドを作る 計算フィールド1つで全媒体
媒体を足すとき テーブルと指標を足す(1つの統合に5テーブルまで) SQLにSELECTを1つ足す
直せる人 画面の操作を覚えた人 SQLを書ける人

方法1:データの統合(ブレンド)

編集の画面で「リソース」→「統合を管理」→「統合を追加」を選び、3つの媒体のテーブルを並べます。各テーブルで、ディメンションに日付、指標に費用とCV数を選びました。

データの統合の編集画面。Yahoo!広告・Google広告・Meta広告の3つのテーブルが並び、それぞれディメンションにdate、指標に費用_Yahoo・CV_Yahooのように名前を変えた費用とCV数を選んでいる

データの統合の編集画面(デモ用のデータ)

試して分かった、つまずきやすい点は次の3つです。

1. 同じ名前の列が、結合条件に自動で入る

テーブルを足すと、同じ名前の列が結合条件に自動で入りました。たとえばYahoo!とGoogleの間では、date・cost_jpy・conversions の3つが入りました。このままでは、日付に加えて費用とCV数まで一致する行どうししか結びつきません。費用とCV数の条件を外し、日付だけにしました。

統合設定の画面。統合演算子は左外部結合が選ばれ、統合条件に date、cost_jpy、conversions の3つが自動で入っている

統合設定の画面。費用とCV数も結合条件に入っている(デモ用のデータ)

2. 列の名前を、媒体ごとに変える必要がある

3つのテーブルとも、費用の列は cost_jpy です。同じ名前のままでは表で区別できないため、費用とCV数の6つの指標を「費用_Google」のように名前を変えました。媒体を1つ足すたびに、この作業が増えます。

3. CVの定義の違いは、統合では解消されない

今回のデモ用のデータでは、Meta広告のテーブルにCVの列(conversions)がなく、リードの列(leads)をCV数として使いました。統合は、列を横に並べるだけです。媒体ごとに何をCVとして数えているかは、統合の前に確かめます。

結合の種類は、今回の画面では左外部結合が初期値でした。左に置いたテーブルにない日付の行は、ほかのテーブルにあっても結果から落ちます。今回のデータは3媒体とも毎日の行がありましたが、配信を止めていた日がある媒体を左に置く場合は、完全外部結合を選びます(統合の仕組み(別タブで開く))。

方法2:BigQueryのカスタムクエリ

BigQueryのコネクタで「カスタムクエリ」を選び、3つのテーブルを縦につなぐSQLを書きます。

SELECT 'Google' AS media, date, campaign_name, cost_jpy, conversions AS cv
FROM `your-project.google_ads_reporting.campaign_daily`
UNION ALL
SELECT 'Meta', date, campaign_name, cost_jpy, CAST(leads AS FLOAT64)
FROM `your-project.meta_ads_reporting.campaign_daily`
UNION ALL
SELECT 'Yahoo!', date, campaign_name, cost_jpy, conversions
FROM `your-project.yahoo_ads_reporting.campaign_daily`

UNION ALLでは、列の順番と型をそろえます。Meta広告の leads は整数、ほかの2媒体の conversions は小数の型だったため、CAST で型を合わせました。媒体の名前を media という列に入れておくと、媒体を行に並べたり、媒体で絞り込むプルダウンを置いたりできます。CPAは、計算フィールド ROUND(SUM(cost_jpy) / SUM(cv), 0) の1つで、全媒体の分を出せます。

結果:数字は同じ、表の形が違う

上はデータの統合で作った表で、費用_Google・費用_Meta・費用_Yahoo・CV_Google・CV_Meta・CV_Yahooが1行に横に並んでいる。下はカスタムクエリで作った表で、Google・Yahoo!・Metaが行に並び、費用(cost_jpy)・CV数(cv)・CPAが出ている

上がデータの統合、下がカスタムクエリで作った表(デモ用のデータ)

デモ用のデータでは、Yahoo!のCV数に小数が含まれています。広告媒体によっては、CVを貢献度に応じて分けて数える設定で、CV数が小数になることがあります。

費用は、どちらの方法でも Google 31,754,480円、Meta 9,467,257円、Yahoo! 22,215,380円(合計63,437,117円)で、BigQueryで直接集計した値と一致しました。違うのは表の形です。

  • データの統合:媒体が列に並ぶ。媒体を行にした表や、媒体別のCPAの比較は作りにくい
  • カスタムクエリ:媒体が行に並び、CPA(Google 9,220円、Yahoo! 9,818円、Meta 4,801円)を同じ列で比べられる

2〜3の媒体の合計を一度確かめるなら、データの統合で足ります。媒体を行で比べる表を定例で使うなら、カスタムクエリのほうが作るのも直すのも簡単でした。

さらに、媒体ごとの列の名前やCVの定義を、カスタムクエリではなくBigQueryのテーブルの側でそろえておくと、データポータル以外のツールでも同じ数字を使えます。媒体を横断したテーブルの作り方は「広告の媒体横断分析をAIで行う方法(別タブで開く)」で解説しています。

無料版とProの違い(2026年10月時点)

データポータルの基本の機能は無料です。有料のProでは、主に組織での管理と配信の機能が増えます(データポータル Pro について(別タブで開く))。

項目 無料版 Pro
レポートとデータソースの所有 作成者の個人 組織(Google Cloudのプロジェクト)。作成者が退職しても残る
チームでの管理 なし チーム ワークスペースで、ロールごとに権限を分ける
配信のスケジュール 1レポートに1つ、1日1回まで、メールのみ 1レポートに200まで、1時間に1回まで。Google ChatやSlackにも送れる(注)
サポート なし Cloud カスタマーケア
料金 無料 1ユーザー・1プロジェクトあたり月9ドル(契約の期間で変わる)

(注)Google Chatは10ユーザー・10スペースまで、Slackは1つのレポートに5チャンネルまたは10ユーザーまで。配信のスケジュールを設定できるのは、無料版・Proとも、レポートの所有者か編集者、またはスケジュール設定の権限を持つ人です(レポートの自動配信のスケジュールを設定する(別タブで開く))。

Proの料金は、公式のページで「プロジェクトごとのユーザー 1 人あたりの月額料金 9 ドル」と案内されています(データポータル - Google Cloud(別タブで開く))。組織で30日間の無料試用ができ、試用が終わると請求が始まります。少人数のマーケティング部門で定例のレポートを作る程度なら、無料版で始められます。担当者が異動・退職してもレポートを引き継ぎたい場合や、Slackに配信したい場合に、Proを検討します。

つまずきやすい点

GA4のデータは、割り当ての上限で表示されなくなることがある

GA4のコネクタは、GA4のData APIを通してデータを読みます。Data APIには、プロパティごとの割り当て(トークン)の上限があります(割り当て - Google Analytics Data API(別タブで開く))。

割り当て 標準のプロパティ Analytics 360
1日のトークン 200,000 2,000,000
1時間のトークン 40,000 400,000
プロジェクト・プロパティあたり1時間のトークン 14,000 140,000
同時のリクエスト 10 50

グラフの多いレポートを何人もが同時に開くと、上限に達し、「This property has issued too many requests in the last hour.」などのエラーで、グラフが表示されなくなります。公式のトラブルシューティング ガイドでは、次の対処が挙げられています(トラブルシューティング ガイド(別タブで開く))。

  • データソースをオーナーの認証情報に切り替え、キャッシュを使われやすくする
  • 同じGA4のデータソースが複数あれば、1つにまとめる
  • 「データを抽出」のコネクタで、GA4のデータを静的なスナップショットにする

どのグラフが多くのトークンを使っているかは、編集の画面でグラフを右クリックし、「Google アナリティクス トークンの使用状況」で確かめられます。

閲覧者が多いレポートや、長い期間を細かく見るレポートは、GA4のデータをBigQueryに書き出し、BigQueryのコネクタでつなぐと、この上限を気にせずに済みます。ただし、BigQueryのクエリの料金がかかります(次の節)。

実測:BigQueryに送られるクエリの回数と課金

BigQueryのコネクタでは、データソースの設定の「データの更新頻度」の間は、前回の結果(キャッシュ)が使われます。今回の画面では12時間でした。

測ったのは、オーナーの認証情報のデータソースで、期間中にテーブルを更新していないデモ用のデータです。閲覧者の認証情報にした場合や、毎日更新するテーブルでは、キャッシュの効き方が変わります。

データポータルからBigQueryに、実際にどれだけクエリが送られるかを、BigQueryのジョブの履歴(INFORMATION_SCHEMA.JOBS_BY_USER)で確かめました。データポータルから実行されたジョブには、requestor が looker_studio のラベルが付いているので、ほかのクエリと区別できます。

操作 BigQueryのジョブ
更新頻度の12時間の間に、レポートを開き直す 0件(データポータルのキャッシュが使われた)
「データを更新」を押す 5件(ページの表とグラフの数)。すべてBigQueryのキャッシュの結果で、課金は0バイト
キャッシュが使われなかったジョブ(1つのテーブルを読む) 処理量は多くても114,245バイト(約0.1MB)。課金は1件あたり10,485,760バイト(10MB)
キャッシュが使われなかったジョブ(3媒体のカスタムクエリ) 処理量は多くても218,635バイト(約0.2MB)。課金は1件あたり31,457,280バイト(30MB)
レポートを作って試した日の合計 104件中、キャッシュの結果が66件。課金は482,344,960バイト(約460MB)

分かったことは次の2つです。

  • 同じクエリはBigQueryのキャッシュで課金されない:「データを更新」を押しても、参照するテーブルが更新されておらず、同じユーザーが24時間以内に同じクエリを実行していれば、BigQueryのキャッシュの結果が返り、料金はかかりません。クエリの文が変わると、キャッシュは使われません(キャッシュに保存されているクエリ結果の使用(別タブで開く))
  • 小さなテーブルでも、1回10MBとして数えられる:オンデマンド料金では、クエリごと・参照するテーブルごとに10MBが最小です(BigQueryの料金(別タブで開く))。3つのテーブルを読むカスタムクエリは、1回30MBでした。集計済みの小さなテーブルでは、費用はデータの量ではなく、クエリの回数と読むテーブルの数で決まります

今回は、レポートを作りながら何度も更新した日でも約460MBで、毎月1TiBの無料枠(請求先アカウントのほかのクエリと合わせた量)に収まります。一方、GA4の書き出しのような大きなテーブルを直接つなぐと、グラフ1つ・期間の切り替え1回ごとに大きな処理量がかかります。日別・キャンペーン別のように、集計済みのテーブルをつなぎます。費用の調べ方と下げ方は、「BigQueryの料金が高い原因と下げ方(別タブで開く)」で解説しています。

ほかの方法との使い分け

当社は、データポータルのほかに、Claude Codeでコードを書いてGASで公開する方法(「Claude Codeでダッシュボードを作成する方法(別タブで開く)」)と、Claudeに依頼文を送って作るClaude Dashboards(「Claudeでダッシュボードを作る方法(別タブで開く)」)も試しています。3つを比べると、次のような違いがあります。

データポータル Claude Code+GAS Claude Dashboards
作り方 画面の操作でグラフを1つずつ置く 日本語で指示し、コードを生成させる 依頼文を送るだけ
直せる人 操作を覚えれば、エンジニアでなくても直せる Claude Codeを使える人。直すのはコードの書き換え Claudeを使える人。チャットで依頼する
閲覧者の権限 オーナーの認証情報なら、元のデータの権限は要らない 作成者の権限で実行するため、BigQueryの権限は要らない Claudeのアカウントと、BigQueryの閲覧権限が要る
媒体の横断・独自の集計 統合かカスタムクエリ。作れる表やグラフは、用意された種類の範囲 コードで書けるものなら自由に作れる 依頼文で伝える。伝えなければClaudeの判断になる
定期配信 メールで送れる(Proは Chat・Slackも) 必要なら自分で作る 公式のヘルプでは確認できず
BigQueryのクエリ 更新頻度の間はキャッシュ。1回10MBが最小 キャッシュを自分で組み込んで減らせる Claudeの説明では、開くたびに閲覧者の権限で実行される
費用 無料(Proは有料) GASは追加の費用なし。Claude Codeは有料プラン Claudeの有料プラン

データポータルが向いているのは、マーケティング部門の担当者が自分でグラフを足したり直したりしたいレポートや、決まった日にメールで配りたいレポートです。BigQueryの権限を持たない社内のメンバーにも、オーナーの認証情報で見せられます。

一方、今回のように媒体ごとのCPAを並べるだけでも、データポータルでは、統合の設定かカスタムクエリのどちらかを用意する必要がありました。媒体の横断やテスト送信の除外のような決めごとが多いレポートは、Claude Code+GASでコードに書いて固定するほうが、直すときも楽です。まず数字を見てみたい段階では、Claude Dashboardsで試し、定点観測にしたい指標が固まったら、データポータルかClaude Code+GASで作り直します。

まとめ

  • データポータル:Googleの無料のBIツール。2026年4月に、Looker Studioから元の名称に戻った
  • 作る手順:データを追加し、列をドラッグしてグラフと表を置く。CPAのような指標は計算フィールドで、合計どうしを割って作る
  • 共有と配信:オーナーの認証情報なら、閲覧者に元のデータの権限は要らない。無料版でも、1日1回までメールで定期配信できる
  • 媒体の横断:データの統合は媒体が列に並び、同じ名前の列が結合条件に自動で入る。媒体を行で比べるなら、カスタムクエリ(UNION ALL)のほうが作るのも直すのも簡単
  • BigQueryの費用:更新頻度の間はクエリが実行されず、同じクエリはBigQueryのキャッシュで課金されない。小さなテーブルでも1回10MB(テーブルごと)として数えられる
  • Pro:組織での所有、チームでの管理、Chat・Slackへの配信など。30日の無料試用がある
  • つまずきやすい点:GA4はData APIの割り当ての上限がある。大きなデータは、BigQueryで集計したテーブルをつなぐ

データポータルのレポートが正しいかどうかは、つないでいるデータで決まります。媒体ごとに別々のデータソースをつなぎ、レポートの中で数え方をそろえようとすると、レポートが増えるたびに数字が食い違います。

株式会社INVOXは、データ基盤の構築、データ分析の支援、AIエージェントの開発を行っています。広告・GA4・CRMのデータをBigQueryに統合し、データポータルやClaudeで分析できる環境の構築までを支援しています。

「データポータルのレポートが増えすぎて、数字がそろわない」「GA4のレポートがエラーで表示されない」といった課題をお持ちでしたら、お問い合わせください。

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